ことはじめ 加熱調理・食品加工における伝熱解析 数値解析アプリでできる食品物理の可視化
2,970円 (2,700円+税)
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内容紹介
本書は,「伝熱学」に関する初学者向けのテキストとして構成・編集され,工学系ではなく,あまり数学や物理学を履修していない農学系や家政系の大学生および大学院生や食品企業に勤務していて“伝熱”に関わる部署に配属された若手社員,つまり,これからはじめて“伝熱学”を学ぼうとしている方を対象読者と考えて執筆されました。
通常“熱”は目に見えないため,伝熱学を学ぶ際に,例えば熱移動の具体的なイメージをつかみづらい,と感じている方も多いと思います。本書では,COMSOL社から販売されている汎用有限要素解析ソフトウェア“COMSOL Multiphysics”を基に開発された“数値解析アプリ(CAEアプリ)”を各自の学習へ用いることを想定しています。この“アプリ”を使うことにより通常では目に見えない物理現象を可視化して捉えることができるため,対象とする物理現象の理解度向上や興味喚起を図るとともに,物理現象を捉える観察力や洞察力,直感力を高めることを期待しています。
本書の内容が少しでも皆様の学習や研究,業務のお役に立つことを願っています。
書誌情報
- 著者: 村松 良樹, 橋口 真宜, 米 大海
- 発行日: 2023-03-31
- 最終更新日: 2023-03-31
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 226ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 近代科学社Digital
対象読者
COMSOL,マルチフィジックス,有限要素解法,解析,伝熱,アプリ,熱伝導,シングルフィジックス,オーブン加熱,加熱殺菌,熱伝達,解凍,凍結,数値解析に興味がある人
著者について
村松 良樹
東京農業大学 教授。博士(生物産業学)
2000年東京農業大学生物産業学研究科生物産業学専攻博士後期課程修了。同年より東京農業大学生物産業学部食品科学科助手,2013年東京農業大学地域環境科学部生産環境工学科准教授を経て,2017年4月より現職。
専門は食品工学(主に乾燥,伝熱,熱物性)。
橋口 真宜
計測エンジニアリングシステム株式会社主席研究員,技術士(機械部門),JSME計算力技術者国際上級アナリスト(熱流体),固体力学1級
米 大海
計測エンジニアリングシステム株式会社技術部部長,工学博士
目次
第1章 伝熱解析に関わる基本事項
- 1.1 熱と温度
- 1.2 顕熱と潜熱
- 1.3 主な物性値
- 1.4 定常伝熱と非定常伝熱
- 1.5 伝熱量と熱流束
第2章 熱伝導
- 2.1 1次元定常熱伝導
- 2.2 非定常熱伝導の基本式
第3章 熱伝達
- 3.1 自然対流と強制対流
- 3.2 ニュートンの冷却の法則
- 3.3 熱伝達係数
第4章 熱通過
- 4.1 平板および多層平板(1次元定常伝熱)
- 4.2 円管および多層円管(1次元定常伝熱)
- 4.3 熱通過率の実例
第5章 放射伝熱
- 5.1 熱放射の概念
- 5.2 熱放射の物理的性質
- 5.3 2物体間の放射による熱移動
第6章 数値解析事例-数値解析基礎とシングルフィジックス解析-
- 6.1 数値解析の基礎
- 6.2 ゆで加熱調理
- 6.3 間接焼き(熱板焼き)加熱調理
- 6.4 オーブン焼き加熱調理
- 6.5 加熱殺菌
第7章 数値解析事例-マルチフィジックス解析-
- 7.1 スチームコンベクションオーブン加熱
- 7.2 ジュール加熱(通電過熱)
- 7.3 マイクロ波加熱
- 7.4 凍結および解凍
付録A
- A.1 数値解析に必要なもの
- A.2 数値解析の新しい利用形態
- A.3 物理モデルを開発する方法
- A.4 アプリ化する方法