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UX原論 ユーザビリティからUXへ

近代科学社

3,850円 (3,500円+税)

本書は、この分野の第一人者である著者が、混迷しているUXについて、歴史的経緯、ロジカルに正しいと考える概念や内容を整理し、その方法論などを解説する。UX従事者およびこの分野に関心のある読者必読の書である。

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内容紹介

UXという言葉が生まれてから20年ほどだが、いまでは典型的な“バズワード”となっている。しかし、その概念と方法論については様々なものが混在し、相互の関係も明確にならないまま拡散している状況にある。本書は、この分野の第一人者である著者が、混迷しているUXについて、歴史的経緯、ロジカルに正しいと考える概念や内容を整理し、その方法論などを解説する。UX従事者およびこの分野に関心のある読者必読の書である。

書誌情報

  • 著者: 黒須 正明
  • 発行日: (紙書籍版発行日: 2020-04-28)
  • 最終更新日: 2020-04-28
  • バージョン: 1.0.0
  • ページ数: 309ページ(PDF版換算)
  • 対応フォーマット: PDF, EPUB
  • 出版社: 近代科学社

対象読者

UXデザイン,デザイン思考,経営,UXライティング,クリエイティブ,プロシューマーに興味がある人

著者について

黒須 正明

1978年早稲田大学文学研究科(博士課程心理学専修)単位取得満期退学。日立製作所中央研究所、デザイン研究所でインタフェースやユーザビリティの研究を行う。1996 年に静岡大学に赴任してユーザ工学の体系化を行い、2001年メディア教育開発センター教授、さらに放送大学教授としてUXについて研究を進め、2017年に放送大学を定年退職。現在は、放送大学名誉教授。以後、人間と人工物の適切な関係構築という課題に多元的に取り組んでいる。「何によって何をどのようにし、どのような結果を得て、自己の生活にとって有意義にするか」がアプローチの基本。

目次

第1部 先導概念としてのユーザビリティ

第1章 ユーザビリティという概念

  • 1.1 コンピュータの普及
  • 1.2 ユーザビリティという言葉
  • 1.3 シャッケルの考え方
  • 1.4 ニールセンの考え方
  • 1.5 ジョーダンの考え方
  • 1.6 ISO 9241-11の考え方
  • 1.7 ISO / IEC 25010の考え方
  • 1.8 ウェブユーザビリティの動向
  • 1.9 ユーザビリティ活動の浸透と水準の向上
  • 1.10 ユーザビリティについてのまとめ

第2章 UXの現状

  • 2.1 出発点としてのユーザビリティ
  • 2.2 インタフェースという概念
  • 2.3 人間工学と認知工学と感性工学
  • 2.4 インタフェース行動の認知工学的モデル
  • 2.5 UX概念の誕生
  • 2.6 経験という概念
  • 2.7 ユーザ経験とユーザ体験
  • 2.8 混乱するUX概念
  • 2.9 UX白書の登場
  • 2.10 UX概念の基本要素
  • 2.11 暫定的定義
  • 2.12 軸足はユーザ側か提供者側か

第2部 ユーザ

第3章 ユーザとその多様性

  • 3.1 ユーザ、消費者、顧客
  • 3.2 権力関係
  • 3.3 NPS
  • 3.4 ユーザを知る
  • 3.5 ユーザの種類
  • 3.6 ユーザ属性と利用状況
  • 3.7 特性
  • 3.8 志向性
  • 3.9 状況や環境
  • 3.10 ユーザの多様性

第4章 ペルソナ

  • 4.1 ペルソナとは
  • 4.2 クーパーの主張
  • 4.3 ペルソナと平均値、および個体数
  • 4.4 ペルソナとステレオタイプ
  • 4.5 ペルソナの作成

第5章 シナリオ

  • 5.1 シナリオとは
  • 5.2 シナリオ手法

第3部 開発と設計

第6章 ユーザ中心設計と人間中心設計

  • 6.1 人間中心という考え方
  • 6.2 ISO における人間中心設計の規格化
  • 6.3 ユーザ中心設計という概念
  • 6.4 人間中心設計2.0

第7章 設計プロセスと開発プロセス

  • 7.1 PDSからPDCAやPDSAへ
  • 7.2 ISOの人間中心設計モデル

第8章 デザイン思考

  • 8.1 デザイン思考の特徴
  • 8.2 拡散と収束
  • 8.3 そもそもデザインとは
  • 8.4 デザイン経営

第9章 デカゴンモデル

  • 9.1 デカゴンモデルとISO9241-210:2019のプロセス
  • 9.2 デカゴンモデルとデザイン思考のプロセス

第4部 UXとUXデザイン

第10章 UXという概念

  • 10.1 ノーマンによる提案からUX白書の登場まで
  • 10.2 ISO 9241-210:2019におけるUX
  • 10.3 QoE(Quality of Experience)
  • 10.4 消費者行動論
  • 10.5 経験価値
  • 10.6 CS, CRM, CXM
  • 10.7 効用 215

第11章 UXの概念構造

  • 11.1 設計品質と利用品質
  • 11.2 客観的品質と主観的品質
  • 11.3 四つの品質領域
  • 11.4 主観的利用品質と満足感
  • 11.5 UXの時間構造

第12章 UXデザイン

  • 12.1 安易にUXデザインというべきではない
  • 12.2 多面的デザイン
  • 12.3 人工物の利用期間とUX
  • 12.4 期待と現実

第13章 UXの評価

  • 13.1 前提
  • 13.2 UXの測定法
  • 13.3 UX調査とユーザ調査

第5部 関連事項

第14章 UXに関連した社会科学の知見

  • 14.1 UX評価の特性-- 精神物理学
  • 14.2 満足度に関する2種類の指標-- 信号検出理論
  • 14.3 満足度評価のための尺度構成法ーマグニチュード推定法、評定尺度法
  • 14.4 UX 水準の判断ーー順応水準
  • 14.5 目標とする水準の設定――要求水準
  • 14.6 価値判断の特性――プロスペクト理論
  • 14.7 価値判断の仕組み――認知的不協和、合理化
  • 14.8 満足に至る2通りの途――制御焦点理論
  • 14.9 期待段階と実利用段階での評価の違いーー解釈レベル理論
  • 14.10 個人的満足から多様な人々の暮らす社会の満足へ――正義論

第15章 UXに関連した近未来の課題

  • 15.1 次なる課題
  • 15.2 UXから日常経験へ
  • 15.3 グランド・チャレンジ
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