ビギナーのための超電導 理論・実験・解析の超入門
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内容紹介
本書は初学者の方々が超電導の概要を学び、さらに実験や解析を行う際に何を行い、得られたデータのどこに着目すればよいのかを知るための「入門書」です。
・超電導とはどのようなもので、何が重要なのか
・超電導状態を記述する方程式はなぜそのような形になり、どのような計算を行うのか
・実験や解析結果に対してどのような軸でグラフを書き、どこに注目するのか
などの初学者が躓きやすい部分を丁寧に詳述。
マクスウェル方程式の展開や計算過程、COMSOLを用いた解析手順を1つ1つ図で示しながら解説するなど、超電導研究への第一歩に相応しい書籍です。
書誌情報
- 著者: 寺尾 悠
- 発行日: 2023-12-01
- 最終更新日: 2023-12-01
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 250ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 近代科学社Digital
対象読者
超電導,超伝導,マクスウェル,ビーンモデル,有限要素法,コヒーレンス長,モデル化,永久磁石,バルク超伝導,COMSOLに興味がある人
著者について
寺尾 悠
1984年12月生。2008年3月山形大学工学部電気電子工学科卒業。2010年3月東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻修士課程修了。2013年3月同研究科同専攻博士課程修了。博士(工学)。2012年4月-2013年3月日本学術振興会特別研究員DC2(東京大学大学院工学系研究科),2013年4月-2015年12月東芝三菱電機産業システム株式会社勤務を経て,2016年1月より東京大学大学院新領域創成科学研究科先端エネルギー工学専攻助教,現在に至る。主に超電導回転機を中心とした超電導応用機器及びバルク超電導体の電磁特性に関する研究に従事。低温工学・超電導学会, 電気学会, 日本航空宇宙学会, 日本AEM学会, IEEE会員。
目次
第1章 超電導概論
- 1.1 超電導現象の発見
- 1.2 超電導体の臨界状態
- 1.3 超電導体である条件
- 1.4 ロンドン理論による超電導現象の記述
- 1.5 コヒーレンス長
- 1.6 第1種超電導体と第2種超電導体
- 1.7 第2種超電導体における捕捉磁束
- 1.8 実用超電導材料の例
- 1.9 超電導技術の応用例
第2章 超電導材料を用いた実験
- 2.1 超電導線材のI-V特性実験
- 2.2 バルク超電導体の着磁実験
第3章 超電導電磁現象のモデル化
- 3.1 物理現象のモデル化
- 3.2 超電導現象の非線形性
- 3.3 超電導臨界状態モデル
- 3.4 n値モデル
- 3.5 超電導モデルによる超電導体内の磁束密度分布と電流密度分布の考察
第4章 永久磁石の電磁界解析
- 4.1 COMSOLとは
- 4.2 COMSOL の計算の流れと注意点
- 4.3 永久磁石が空間中に発生する磁界の解析
第5章 バルク超電導体内に流れる電流密度の考察
- 5.1 磁気ベクトルポテンシャル法(A-Φ法)の導入
- 5.2 二次元静磁界解析への適用
- 5.3 COMSOLによるモデル化と解析
- 5.4 解析結果における着目点
第6章 n値モデルを用いたバルク超電導体の着磁解析
- 6.1 外部発生磁界とn値モデルの考え方
- 6.2 COMSOLによる2次元解析
- 6.3 解析結果における着目点
付録
- A.1 解析におけるトラブルシューティング例
- A.2 超電導関連の有用なサイト