内容紹介
クラウドが一般的になってきた昨今、サーバ構成管理の自動化は、もはやそれなしでは考えられないほど当たり前のものになっています。Puppetは、そのためのフレームワークのひとつです。
Puppetは2005年のリリース以来、後発のChefとともに、サーバ構成管理の自動化に欠かせないフレームワークとして広く利用されてきました。とはいえ、ドキュメントが非常に充実してはいるもののその機能は膨大で、初心者にとって決してとっつきやすいものでないことは確かでしょう。現に、筆者の周りでも「Puppetを学習してみたいけど、どこから手をつけたらいいのか……」という声をよくききます。
クラウドの一般化によって、物理的な制約から離れ、サーバをあたかもプログラム上のオブジェクトであるかのように扱えるようになった現在、エンジニアにとって、Puppetのような自動化ツールを使いこなせるようになることは、技術スキルの向上に大きく寄与するでしょう。この本は、既にPuppetなどの自動化ツールを使いこなしているオペレーションエンジニアよりもむしろ、技術向上への意欲を燃やすアプリケーション開発者への入門となることを目指しています。
本書の目標は、この本を読んだ読者がPuppetの基本についてひととおり知り、オペレーションエンジニアの書いたmanifest(サーバのあるべき状態を記述した設定ファイルのようなもの。後述)に変更を加えたり、ある程度の規模のものなら自力でいちから書けるようになったりすることです。そのため、本書はあえてリファレンスとしての網羅性を目指しません。実際の学習段階で必要となる知識にしぼって説明します。
是非、本書を読みながら自分でも手を動かしてみて、一歩先行くエンジニアになってみませんか。
(「はじめに」より抜粋)
書誌情報
- 著者: 栗林健太郎
- 発行日: 2013-05-08
- 最終更新日: 2013-05-08
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 150ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 達人出版会
対象読者
サーバ管理を自動化したい方、Puppetを試してみたいけど簡単な導入以上のまとまった情報がなくて困っていた方
著者について
栗林健太郎
市役所職員、株式会社はてな勤務を経て、現在は株式会社paperboy&co.で技術基盤整備エンジニアとして勤務。技術的な意味における「ゆりかごから墓場まで」をモットーに、上から下までなんでもやる、Perl MongerでRubyistな、文化系プログラマ。ネット上ではantipop/kentaro/あんちぽとして知られる。