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内容紹介
デリバティブ価格理論の“至宝”!! 本書はマルチンゲール・アプローチと呼ばれる,無裁定に基づくデリバティブのプライシング方法を,実務家向けに解説した本である.マルチンゲール・アプローチは,単にデリバティブのプライシングのみならず,金融における数多くの問題の正確な記述と理解,そして解決に,実は欠かせないものになっている.このマルチンゲール・アプローチ本来の恩恵を行きわたらせたい,実務家には優秀なエンジニアではなく,まずは優秀なドライバーになって欲しい,と願って書いたのが本書である. デリバティブ業務に携わる実務家に,“マルチンゲール・アプローチは使うだけならこんなに簡単で,実際の実務に大変役に立つ事に気付いて欲しい”,そして,“是非習得して日本の金融を強くして欲しい”,そんな筆者の長年の願いを込めて書いた本である.(まえがきより)
書誌情報
- 著者: 村上 秀記
- 発行日: 2015-07-14 (紙書籍版発行日: 2015-07-13)
- 最終更新日: 2015-07-14
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 258ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 近代科学社
対象読者
マルチンゲール・アプローチ,金融,デリバティブ,トレーディング,オプション,フォワード・メジャー,金融工学に興味がある人
著者について
村上 秀記
横浜国立大学成長戦略研究センター客員教授、経済学博士。元メリルリンチ日本証券マネージング・ディレクター。19年にわたる金利・為替デリバティブのトレーディング、及びストラクチャリングの経験を経て現職。
1987年 横浜国立大学経済学部 卒業
2008年 一橋大学大学院国際企業戦略研究科修士課程 修了
2012年 横浜国立大学国際社会科学研究科博士課程 修了
目次
第1章 マルチンゲール・アプローチによるBlack-Scholes式の導出
- 1.1 市場の設定
- 1.2 マルチンゲール・アプローチの概要
- 1.3 Black-Scholes の世界への基本定理の適用
- 1.4 株価のモデリングとブラウン運動
- 1.5 伊藤の公式
- 1.6 Black-Scholes 式の導出
- 1.7 ギルザノフの定理と色々な株価表現
- 1.8 ニューメレールの選択と測度
第2章 エキゾチック・オプション
- 2.1 スプレッド・オプション
- 2.2 コンパウンド・オプション
- 2.3 クオント
- 2.4 バリアー・オプション
第3章 フォワード・メジャーとその応用
- 3.1 債券価格とフォワード・メジャー
- 3.2 フォワード・メジャーによるプライシング
- 3.3 フォワード・メジャーへの変換
- 3.4 応用例:金利キャップ
- 3.5 債券のプライシングについて
- 3.6 フォワードと先物
- 3.7 フォワード価格と先物価格の違い