β版について
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内容紹介
ITサービスは、国内外の大企業の争いにベンチャーから個人までもが入り乱れるようになりました。かつては圧倒的に優位な立場にあった大企業でも、ベンチャーが作ったシンプルで優秀なサービスに追い抜かれるという事態を創りだし、誰もが世界中で使われるソフトウェアを生み出すことが可能になったのです。
しかし、個人やベンチャーにとっても、こうした環境の変化は良いことばかりをもたらした訳ではありません。
せっかく作成した優れたアプリケーションも、毎日大量に生まれてくるIT サービスに埋もれ、かんたんにユーザーの目に簡単に触れることはありません。優秀なプログラマーが優れたIT サービスを開発すれば、あとは販売店パートナーなどの流通チャネルが販売してくれた時代から、ダウンロード数や販売数を伸ばすためには、たとえプログラマー中心のベンチャーであったとしても、自分たち自身のマーケティングの知識が問われる時代になってしまったのです。また、ユーザーはすでに多量のITサービスやゲームに時間を費やしており、新しいサービスを試してくれる時間はごくわずかです。
このような世界では、もはや新規事業の成功は優れたアプリケーションの開発だけでは済まされません。より多くの人に受け入れられるサービスを、少ない資金でユーザーの要望に合わせながら開発を進めていく必要があります。かつては優れたアイディアに大きな資本を投入してサービスを開発し、マーケティングや営業を通じて一気にマーケットを奪う戦略が主流だったのに対し、現在はまず少ない資本でとにかくサービスを開始し、マーケットのニーズに合わせてサービスそのものを変化させていくやり方が主流になっているのです。
こうした手法は「リーンスタートアップ」と呼ばれ、シリコンバレーに限らず、いまでは世界中のIT サービスにおける標準的な新規事業開発手法になりつつあります。
本書ではこのリーンスタートアップをわかりやすく解説すると共に、新規事業開発に活用できるポイントをご紹介したいと思います。
(「はじめに」より)
書誌情報
- 著者: 和波俊久
- 発行日: 2014-02-08
- 最終更新日: 2014-02-08
- バージョン: 0.9.0
- ページ数: 94ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 達人出版会
対象読者
リーンスタートアップに興味のある方、起業したい方、起業している方
著者について
和波俊久
自身2度の起業経験と、IT企業でのプロセスコンサルタントとしての活動を経て、2012年に"Lean Startup Japan LLC"を設立。日本の「トヨタ生産方式」を起源とするリーンスタートアップの考え方を利用した新規事業の立ち上げ支援を行っている。
プロセスコンサルタントの視点を活かし、「どのような事業を始めるか」ではなく「どのように事業を始めるか」にフォーカスした独自のコンサルティングを提供する。クライアントはベンチャー企業や将来起業を目指すアントレプレナーのみならず、新規事業創出を手がける大企業や地方自治体にも及んでいる。
"Lean Startup Machine"(http://leanstartupmachine.com)や"Startup Weekend"(http://startupweekend.jp)といった世界的な起業家向けイベントなどでメンター(アドバイザー)としても活動している。