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内容紹介
手に取れる数学、それが折り紙!
「折り紙」を数学的に解き明かそうという、全く新しい分野の入門書である。予備知識は高校数学までで十分である。
1次元—ロボットアーム—から始め、2次元—折り紙—、3次元—多面体—まで進む。
想定読者を数学初学者としているため、数学用語の丁寧な説明や演習問題が随所にある。著者の、折り紙の楽しさや数学の楽しさを読者に味わってもらおうという気持ちが、大変分かりやすい邦訳で理解でき、スラスラ読み進めることができる。まさに、実体のある数学—折り紙—をフルカラーで楽しく学ぶことのできる良書である。
書誌情報
- 著者: オルーク ジョセフ(著), 上原 隆平(訳)
- 発行日: 2012-08-02 (紙書籍版発行日: 2012-08-02)
- 最終更新日: 2012-08-02
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 250ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 近代科学社
対象読者
幾何学,立体,リンケージ,折り紙,多面体,数学に興味がある人
著者について
オルーク ジョセフ

ジョセフ・オルークはスミス大学で,オリン(Olin) 教授・コンピュータサイエンス学科の学科長・数学教授・芸術と技術に関するディレクターを務めています.彼の研究分野は,計算幾何学と幾何的な計算のアルゴリズムの開発です.1987年のグッゲンハイム・フェローや2001年の卓越した教育者に対するNSF理事賞を始めとする数々の受賞歴があります.彼は150編以上の学術論文を書き,そのうちの30編以上は学部学生との共著です.また大学生・専門学校生・高校生などの学生や教員,さらには大学教員や研究者に至るまで,多くの人に折りと展開を教えてきました.(「本書について」より)
上原 隆平

出生地:大阪府
生年月日:昭和40年9月7日
最終学歴:1991年 電気通信大学大学院電気通信学研究科博士前期課程情報工学専攻修了
1998年 博士(理学)を電気通信大学にて取得(論文博士)
経歴:
1991年 株式会社キヤノン情報システム研究所研究員
1993年 東京女子大学情報処理センター助手
1998年 駒澤大学文学部自然科学教室講師
2001年 駒澤大学文学部自然科学教室助教授
2004年 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教授
2007年 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科准教授
2011年 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科教授(現在に至る)
その他
1998年 東京工業大学情報理工学研究科非常勤講師
1999年 一橋大学非常勤講師
2001年 University of Waterlooにて在外研究(2年間)
2005年 ETH Z?rich,MITにて客員研究員(1ヶ月間)
専門分野:理論計算機科学
目次
はじめに
第I部 リンケージ
1 ロボットアーム
- 1.1 円環形
- 1.2 到達角度
- 1.3 さらに遠くへ
2 直線リンケージとパントグラフ
- 2.1 直線リンケージ
- 2.2 パントグラフ
- 2.3 さらに遠くへ
3 タンパク質の折りとポップアップカード
- 3.1 角度固定チェーン
- 3.2 タンパク質の主鎖
- 3.3 最大スパン
- 3.4 整列
- 3.5 貫通
- 3.6 ポップアップスピナー
- 3.7 さらに遠くへ
第II部 折り紙
4 頂点での平坦折り
- 4.1 山折りと谷折り
- 4.2 単頂点での平坦折り
- 4.3 前川=ジュスタン定理
- 4.4 局所最小定理
- 4.5 川崎=ジュスタン定理
- 4.6 さらに遠くへ
5 一刀切り
- 5.1 具体例
- 5.2 一刀切り定理
- 5.3 さらに遠くへ
6 紙袋定理
- 6.1 剛体折り紙の二つの例
- 6.2 二面角に関する制約
- 6.3 紙袋定理
- 6.4 さらに遠くへ
第III部 多面体
7 デューラーの問題:辺展開
- 7.1 アルブレフト・デューラーの展開図
- 7.2 凸多面体
- 7.3 未解決問題
- 7.4 全域カット木
- 7.5 展開図をもつ多面体の仲間
- 7.6 さらに遠くへ
8 直交多面体の展開
- 8.1 直交多面体
- 8.2 直交地形図
- 8.3 格子展開
- 8.4 さらに遠くへ
9 多角形から折る凸多面体
- 9.1 問題
- 9.2 アレクサンドロフの定理
- 9.3 凸多角形を折る
- 9.4 ラテンクロスの折り
- 9.5 さらに遠くへ