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内容紹介
本書は,著者が大学数学スポットライト・シリーズとして執筆した『シローの定理』,『群の表示』の続編であり,代数学や位相幾何学を専門とする学部3,4年生や大学院生を対象としている.
本書ではこれまでの2作を踏襲して,群の表示を利用した1,2次元コホモロジーの計算の解説を試みている.
本書のみ読破でも多くの具体例を計算できるようになるため,専門的知識の理解・定着に役立つ内容となっている.群のコホモロジー論の入門として最適な一冊.
書誌情報
- 著者: 佐藤 隆夫
- 発行日: 2022-04-28 (紙書籍版発行日: 2022-04-28)
- 最終更新日: 2022-04-28
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 202ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 近代科学社
対象読者
群,コホモロジー,ホモロジー,加群,準同型写像,1次元コホモロジー,2次元コホモロジー,包含写像,商写像,有限巡回群,群論,環論,群論環論,カップ積,クロス積,普遍係数定理,チェイン複体,群の表示,表現論 整数論,抽象代数学に興味がある人
著者について
佐藤 隆夫
1979 年生まれ.横浜市出身.
2006 年3 月,東京大学大学院数理科学研究科数理科学専攻博士課程修了
2006 年4 月,日本学術振興会特別研究員(PD),東京大学
2007 年4 月,日本学術振興会特別研究員(PD),大阪大学
2008 年10 月,京都大学特定助教(グローバルCOE),大学院理学研究科
2011 年4 月,東京理科大学講師,理学部第二部数学科
2015 年4 月,東京理科大学准教授,理学部第二部数学科
2017 年9 月〜2018 年3 月,ボン大学数学研究所客員研究員
2021 年4 月,東京理科大学教授,理学部第二部数学科
現在に至る.
専門は代数的位相幾何学.博士(数理科学).
著書:大学数学スポットライト・シリーズ,『シローの定理』,近代科学社(2015).大学数学スポットライト・シリーズ,『群の表示』,近代科学社(2017).『テキストブック線形代数』,裳華房(2019).
目次
1 群上の加群
- 1.1 G 加群の定義
- 1.2 G 自由加群
- 1.3 G 加群のテンソル積
- 1.4 G 準同型写像のなす加群
- 1.5 問題
2 群の(コ)ホモロジー
- 2.1 群の自由分解と(コ)ホモロジー群の定義
- 2.2 自由分解の存在
- 2.3 (コ)ホモロジー群の定義の整合性
- 2.4 特別な自由分解を用いる方法
- 2.4.1 自由群
- 2.4.2 巡回群
- 2.5 問題
3 1次元(コ)ホモロジーの計算
- 3.1 整係数1 次元ホモロジー群
- 3.2 1 次元コホモロジー群の計算
- 3.3 問題
4 群準同型写像と(コ)ホモロジー
- 4.1 群準同型写像から誘導された写像
- 4.2 包含写像,商写像から誘導された写像
- 4.3 群の拡大と群の(コ)ホモロジー
- 4.3.1 共役作用
- 4.3.2 2 次元コホモロジー群
- 4.3.3 反則準同型写像
- 4.3.4 5 項完全系列
- 4.4 問題
5 2次元コホモロジーの計算
- 5.1 2 次元コホモロジーの組み合わせ群論的解釈
- 5.2 有限巡回群の直積の場合
- 5.面体群の場合
- 5.4 PSL(2, Z) の場合
- 5.5 問題
6 G 準同型写像と(コ)ホモロジー
- 6.1 G 準同型写像から誘導された写像
- 6.2 群の(コ)ホモロジーの長完全系列
- 6.2.1 分裂完全系列
- 6.2.2 自由加群のテンソル積とHom
- 6.2.3 群のホモロジーの長完全系列
- 6.2.4 群のコホモロジーの長完全系列
- 6.3 Shapiro の同型とトランスファー写像
- 6.4 問題
7 カップ積
- 7.1 直積群の自由分解
- 7.2 クロス積
- 7.3 カップ積
- 7.4 問題
8 普遍係数定理
- 8.1 Tor とExt
- 8.2 (コ)チェイン複体の完全系列
- 8.3 Künneth の公式
- 8.4 普遍係数定理
- 8.5 問題