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内容紹介
19世紀後半以降、数学は「科学」から離れて独自の道を歩む傾向が強かったが、近年、他分野との連携によって数学自身の学問的発展が促されるケースが増えた。また、コンピュータの進歩による計算能力の飛躍的発展により、数学を「自然・社会現象を記述する『道具』」「自然や社会を正確に述べる共通『言語』」として利用するための教育を充実させ、より広く普及させるという要求が強まっている。
本書では、大学レベルの数学に関して、特に道具、言語としての数学を身につけるうえで必須のポイントを押さえつつ、著者の長年の教育経験を踏まえて、その意義と役割を詳述する。数学があまり得意でない人、あるいは数学は難しい言葉を使うから嫌いだという人、何に役立つのかわからないから勉強をする気になれないと思う人に読んでいただきたい。
書誌情報
- 著者: 藤原毅夫
- 発行日: 2019-06-30 (紙書籍版発行日: 2019-06-30)
- 最終更新日: 2019-06-30
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 256ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF
- 出版社: 近代科学社
対象読者
大学数学,数学教育,苦手意識,日本語教育,論理国語,文学国語,代数学,幾何学,解析学,論理学,数値計算,統計学,数学史,和算に興味がある人
著者について
藤原毅夫
1944年仙台に生まれる.父親の勤務の都合で日本全国いくつかの都市での生活を経験,10歳以降は東京で育つ.東京大学工学部助手,筑波大学物質工学系助教授,東京大学工学部助教授,教授,東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授を経て,2007年3月定年により退職.2007-2017年東京大学大学総合教育研究センター特任教授,2017年より東京大学数理科学研究科特任教授(数理・情報教育センター研究センター).工学博士,東京大学名誉教授.
主な著書:『常微分方程式』(東京大学出版会,1981),『線形代数』(岩波書店,1996),『力学』(数理工学社,2016),『物性物理学』(数理工学社,2009),『固体電子構造論』(内田老鶴圃,2015),『演習量子力学[新訂版](サイエンス社,2002),『複素関数論I,II』(丸善出版,2013,2014)ほか.