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複雑化する宇宙と生物圏そして人間社会 創発とコンプレキシティが解き明かす世界

近代科学社Digital

2,310円 (2,100円+税)

本書は「創発」と「コンプレキシティ」という概念を用いた「コンプレキシティ増大の法則」を提示し、この法則を用いて、私たちが生きる世界が現在のような姿となった理由を見出そうと試みるものです。

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内容紹介

宇宙では、誕生直後の素粒子すら無かった状態から、多くの原子や多様な分子、恒星、惑星、銀河や銀河団が生まれました。そして、地球上では驚くほど複雑な生物圏が誕生し、さらに人間は、社会規範や文化といった独自の特徴を有しています。これら変化の共通点は、単純なものから複雑なものへ変化している、つまり、時間とともに複雑化していることです。

本書は「創発」と「コンプレキシティ」という概念を用いた「コンプレキシティ増大の法則」を提示し、この法則を用いて、私たちが生きる世界が現在のような姿となった理由を見出そうと試みるものです。

まず「創発」や「コンプレキシティ」の概念を紹介するために物理学の歴史を遡り、さらに、「コンプレキシティ」の定義の基盤となるコルモゴロフ複雑性ならびにその背景となる歴史を紹介します。その後、「コンプレキシティ増大の法則」から、宇宙、生物圏、人間社会における多くの素朴な疑問への答えが導かれることを示します。

一見無関係に思える様々な現象を統一的な視点で眺めることにより、いくつもの根源的な問題に対する答えが浮かび上がる面白さを感じてもらえれば幸いです。

書誌情報

  • 著者: 岡本 龍明
  • 発行日:
  • 最終更新日: 2025-06-27
  • バージョン: 1.0.0
  • ページ数: 170ページ(PDF版換算)
  • 対応フォーマット: PDF, EPUB
  • 出版社: 近代科学社Digital

対象読者

宇宙,生物,人間社会,コンプレキシティ,複雑化,時間の矢,科学史,進化,ファインチューニング,創発,物理,エントロピーに興味がある人

著者について

岡本 龍明

1976年 東京大学工学部計数工学科卒業
1978年 同大学院修士課程修了
同年 日本電信電話公社(現 NTT)入社,以後 NTT 研究所に勤務.その間,以下に従事
1989-1990年 カナダ Waterloo大学 客員助教授
1994-1995年 米国 AT&T Bell 研究所 客員研究員
1999-2004, 2022-2023年 東京大学大学院数理科学研究科 客員教授
2001-2018年 京都大学大学院情報学研究科 客員教授
2019-2022年 米国 NTT Research Inc., 研究所長
現在 NTT フェロー,NTT 社会情報研究所 リサーチプロフェッサー,工学博士
紫綬褒章,RSA会議賞,朝日賞など受賞
著書に『暗号・ゼロ知識証明・数論』(共編著,共立出版,1995),『公開鍵暗号の数理』(共著,共立出版,2011),『量子計算』(共著,近代科学社,2015),『現代暗号の誕生と発展』(近代科学社,2019)など

目次

第1章 プロローグ

第2章 オッカムのかみそり

第3章 ボルツマンの論争と創発

第4章 コルモゴロフ複雑度

第5章 コンプレキシティ

第6章 生物圏の変遷

第7章 コンプレキシティの時間の矢

第8章 生物圏における創発

第9章 人間社会における創発

第10章 絶妙に調整された宇宙

第11章 エピローグ

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