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内容紹介
「知能の源泉」は本当に脳にあるの?
AIが注目を集め、人間を超える人工物の開発が目指されている今日この頃。しかし実は、自然界には脳がなくても賢くふるまう生き物がたくさんいる。いったい、どういうことなのだろうか!?
著者は専門である制御工学の研究を通じ、「知能の源は、環境との相互作用にあるのでは?」という仮説に至った。そして、「現象学」という哲学思想を取り入れて論拠を固め、さらに、生き物っぽく動く「ムカデロボット」を作り、その実証を試みる。本書は、その軌跡の記録である。
わかりやすく親しみやすい文体は、思わず次の頁をめくらせる。また、ところどころにQRコードを配し、手軽に動画を見られるよう工夫した。人工知能、知能、制御に関心のある読者はもちろん、現象学に関心のある読者にも、お勧めの1冊である。
書誌情報
- 著者: 大須賀 公一
- 発行日: 2019-12-31 (紙書籍版発行日: 2019-12-31)
- 最終更新日: 2019-12-31
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 179ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 近代科学社
対象読者
制御,制御工学,ムカデロボット,ロボット,知能,人工知能,現象学,科学哲学,生物,生物学に興味がある人
著者について
大須賀 公一
大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了(制御工学)、大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻教授。計測自動制御学会学術奨励賞、論文賞、教育貢献賞、システム制御情報学会椹木記念賞奨励賞、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門ROBOMEC表彰、同部門学術講演賞などを受賞。日本機械学会フェロー、日本ロボット学会フェロー、計測自動制御学会フェロー。
先端制御理論と応用、非線形力学とカオス制御、ロボティクス、メカニカルアナリシス&シンセシスの研究に従事。最近は陰的・陽的制御学を提唱している。その過程で、知能の素は脳ではなく身体と場の相互作用に埋め込まれているとの考えを持つ。また「日本哲学会」に入り、「そもそも論」を語ることに凝っている。
主要著書:『ロボット制御工学入門』(共著、コロナ社、1989年)『制御工学』(共立出版、1995年)『システム制御へのアプローチ』(共著、コロナ社、1999年)『移動知―適応行動生成のメカニズム―』(編著、オーム社、2010年)『ロボット情報学ハンドブック』(編者、ナノオプトニクス・エナジー出版局、2010年)『受動歩行ロボットのすすめ』(共著、コロナ社、2016年)『ロボット制御学ハンドブック』(編著、近代科学社、2017年)