β版について
本書のステータスは現在β版であり、現在、著者やレビュアの方々により追加・修正が行われている段階です。 いま購入されてお読みいただけるのはその途上の原稿を元にしたものです。 最終的に正式公開されたものもダウンロードしお読みになることはできますが、 正式公開版を読みたい方には今しばらくお待ちいただくことになります。あらかじめご了承ください。
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内容紹介
いずれは海外で就労や起業をしてみたいと思っている方向けに、イギリスのシードアクセラレータープログラムを卒業したての著者が、最新の生々しい体験談を提供します。
本書ではプログラムに参加するまでの道のりを描いた第1部と実際の投資プログラムの参加体験記である第2部から成り立ちます。
第1部では私がプログラム参加にいたるまでの経緯を振り返ります。実は私が起業に挑戦したのは2度目です。1度目は2007年。シードアクセラレーターといった言葉自体あまり知られていない時期でした。当時の状況をふりかえり、そして今回の起業の過程と比較しながら「起業ネタってどうやって思いつくもんなんだろう」「投資プログラムってどういったものがあるんだろう」「社会起業って何?」といった疑問に一つ一つお答えできればと思っています。
第2部ではプログラムの様子を週単位で追っていきます。プログラムの前半はいろいろな新しい知識を仕入れたり、さまさまな出会いを通して興奮、中間部分では自分のアイデアを実際のプログラムに落とし込んでいきながら充実、そして後半では実際につくったサービスを広めるための葛藤、混乱、失望の様子を結構生々しく追っていきます。
第2部の日記はほぼ週に一回書いていたのですが、私の日記の一番の読者である母からよく感想文をもらっていました。母からの叱咤激励の様子も織り込んでいます。
本書を読むと、起業や海外就労に必用な知識を順を追って得られるだけでなく、読者自身が実際に投資プログラムに参加しているような臨場感を得ることができます。ちまたにあるスタートアップ関係の書物は、シリコンバレーでの成功者による華々しい体験談が多く、読者にとっては高値の花、別世界な読後感をあたえるものが多いのではないでしょうか?
それに比べ本書ではイギリスの、そして社会起業を対象とした投資プログラムに参加した著者が、本人のリアルな体験をありのままお伝えすることで、「世界にはこんなに色々な選択肢があるのか」、「これだったら自分でも挑戦出来るかも」、といった親近感を感じてもらえることを狙っています。
書誌情報
- 著者: 井上真
- 表紙: 瀧澤紗由梨
- 発行日: 2013-12-09
- 最終更新日: 2013-12-09
- バージョン: 0.9.0
- ページ数: 199ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: 達人出版会
対象読者
いずれは海外で就労してみたい方や起業に興味がある方だけでなく、ヨーロッパのビジネスに感心のある大企業や政府の方々にも楽しんで読んでいただけます。
著者について
井上真
東京とロンドンの投資会社のIT部門、Ruby On Railsに特化したロンドンのソフトウェアハウスでソフトウェアエンジニアとして働いた後、Benkyo Player LTDを創業。 オンラインコースの字幕検索を提供するhttp://benkyoplayer.comと反復学習ビデオプレーヤーであるhttp://stepup.ioを運営。
訳書(英訳)にThe dRuby Book: Distributed and Parallel Computing with Ruby」(http://pragprog.com/book/sidruby/the-druby-book)
趣味は(ホット)ヨガとプログラミング。現在の仕事は趣味の延長線上みたいで毎日が楽しいのですが、少しでも早く「お金になるビジネス」を作り上げるのが目標。
目次
はじめに
- この本の対象読者
- 本書の構成
- 謝辞
第I部 パート1
第1章 シードアクセラレータープログラムとは
- 1.1 ビザ
- 1.2 社会起業とBethnal Green Ventures
- 1.3 私と社会起業
第2章 スタートアップに必要なスキルを習得するまで
- 2.1 あこがれのスタートアップ
- 2.2 スキルギャップを埋めろ
- 2.3 ポールグレアムとの遭遇
- 2.4 欧州版シードアクセラレーターSeedCamp
- 2.5 誰にも知られず失敗
第3章 スタートアップが出来るまで
- 3.1 オリンピックハッカソン
- 3.2 「なぜお前は起業家じゃないんだ?」
- 3.3 ビデオ情報を可視化
- 3.4 Massively Open Online Courses(大規模公開オンラインコース)
- 3.5 「Fake it till Make it」(実際につくるまではあるように見せかけろ)
- 3.6 スタートアップの多くは年始年末に始まる
第4章シードアクセラレータープログラムに受かるまで
- 4.1 応募
- 4.2 面接
- 4.3 当選…!!!
- 4.4 2週間で15 人を面接は可能か?
- 4.5 1.5人分
第II部 パート2
第5章 第0週(6/29)
- 5.1 Business Model Canvas
- 5.2 オンラインコースのオフ会
- 5.3 引っ越しの準備
- 5.4 首位死守
第6章 第1週(7/7)
- 6.1 10チームの仲間達
- 6.2 メンタースピードデート
- 6.3 授業開始
第7章 第2週(7/15)
- 7.1 創業者の打ち明け話
- 7.2 初めてのユーザビリティ(使い勝手)テスト
- 7.3 Impact Measurement - お金以外の投資評価法
- 7.4 新しいユーザーインターフェース
- 7.5 Business Model Canvas の更新
- 7.6 週末はコッツウォルズに一泊旅行
第8章 第3週(7/21)
- 8.1 助成金の申請
- 8.2 アンカンファレンス
- 8.3 新しいデザイン
第9章 第4週(7/28)
- 9.1 いよいよプログラミング
- 9.2 Exit Plan
- 9.3 Pitch Friday
第10章 第5週(8/3 + 8/5)
- 10.1 事務処理
- 10.2 リリースに向けて
- 10.3 愛の鞭
- 10.4 ユーザーアンケート
- 10.5 調査フォーム
第11章 第6週(8/12)
- 11.1 アンケートが難しすぎる?
- 11.2 本格的なユーザビリティテストでロケット手術を簡単に
- 11.3 予算編成
- 11.4 プログラムの半分が終わって
第12章 第7週(8/19)
- 12.1 ピボット(方向転換)?
- 12.2 ユーザーインタビュー
- 12.3 オンラインビデオのツイッター化
第13章 第8週 (8/29)
- 13.1 売り込みが先か、開発が先か
- 13.2 リアルユーザーとの最初の対峙
- 13.3 また振り出し?
第14章 第9週(9/2)
- 14.1 アドバイザー
- 14.2 営業活動
- 14.3 決断
第15章 第10週(9/8)
- 15.1 ツイッターマーケティング
- 15.2 デモの準備
- 15.3 シリコンラウンドアバウトと資金調達講座
第16章 第11週(9/10、9/11、9/15)
- 16.1 創業者の訛り
- 16.2 Just a feature(ただの一機能)
- 16.3 リハーサル
第17章 第12週(9/19)
- 17.1 リハーサル、リハーサル、リハーサル
- 17.2 助成金の面接
- 17.3 デモピッチ3連発
第18章 第13週(9/29)
- 18.1 12週間のプログラムが終了して
第19章 第14週(10/6)
- 19.1 Sweat Equity投資家
- 19.2 予想外の結末
- 19.3 母からのメール(10/4)
- 参考文献