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- JavaScriptで作る Windows ストアアプリ開発スタートガイド (インプレスジャパン)
内容紹介
Windows ストアアプリは、JavaScript/HTML5/CSS3の知識を活かし、Visual Studio 2012 Express(※)で構築できます。その画面デザイン・機能・UIから完成品のストア登録まで、公式ガイドラインを熟知した著者がやさしく解説。Webデザイナーと共同開発したお絵かきアプリ「Paint Drops Free」のサンプルコードをWebからダウンロードできます。(同アプリはWindows ストアで配布中)
(※Microsoft Visual Studio 2012 Express for Windows 8)
2012年10月26日、Microsoft Windows 8が発売になりました。前バージョンのWindows 7の発売から約3年、満を持しての登場です。メジャーバージョンアップということもあり、数多くの機能の追加や改良が行われています。その中で、何と言っても一番の目玉はWindowsストアアプリのサポートでしょう。このWindowsストアアプリは、原則としてWindowsストア経由で配布されます。この仕組みは、開発者とユーザーに大きな影響を及ぼします。
まず、開発者には、アプリを世界中に販売できる手段を提供してくれます。課金方法、国別の税制、物流などを心配する必要はありません。あなたはアプリの開発に集中できます。アプリの人気が出れば膨大な利益を手にすることも夢ではありません。本書では、アプリの実装方法だけでなく、審査をパスするための留意点や、Windowsストアアプリの流儀についても言及します。
一方、ユーザーにとっても大きなメリットがあります。Windowsストアはマイクロソフト公認のアプリマーケットです。Windowsストアには、審査を通ったアプリしか並ばないので、ウイルスやマルウェアなどの心配はありません。安心して、おもしろそうなアプリを選んでインストールできます。
本書は、JavaScript、HTML、CSSを使って、Windowsストアアプリの作り方を解説するものです。これまでWindows上でアプリを開発するためは、Win32、COM、.NETなどの知識が必要でした。しかし、Windowsストアアプリでは、C、C++、C#、Visual Basicだけでなく、JavaScriptもネイティブでサポートされるようになりました。ユーザーインターフェイスもHTMLとCSSで記述できます。つまり、Web系の技術背景を持つ人にとっても、気軽に開発できるようになったのです。
本書を執筆するにあたり、第一に、「役に立つ内容であること」すなわち「実践的な内容になること」を目指しました。本書は、すべての機能を網羅的に解説するものではありません。よく使いそうな機能を中心に、平易に説明するように心がけました。カバーできなかったところなどは、本書内に参照サイトのURLを記載しましたので、そちらを参考にしてください。一人でも多くの人に、「書かれていた内容が役に立った」、「読み進むうちにアプリを作ってみようという気になった」と思っていただけることを切に願っております。
(「はじめに」より抜粋)
書誌情報
- 著者: 田中 賢一郎
- 発行日: 2013-02-21
- 最終更新日: 2013-02-21
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 340ページ(A4PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF
- 出版社: インプレス
対象読者
Windowsストアアプリは、C、C++、C#、Visual Bacis などでも実装できますが、本書ではJavaScript、HTML、CSS での実装方法に特化して説明します。そのため、HTMLやJavaScript の基本的知識がある方を対象としています。COM やWin32、もしくは.NETの知識と経験は、まったくなくてもかまいません。
著者について
田中 賢一郎
1994年慶應義塾大学理工学部計測工学科修了。同年キヤノン株式会社に入社。
2000年にデジタル放送立ち上げの会社に出向。その間に一人でデータ放送ブラウザを実装し、マイクロソフトへソースライセンスする。
2008年より Windows Media Center TVチームの開発者としてマイクロソフト ディベロップメント株式会社へ。
現在はWindows開発統括本部にて、パートナーのエンゲージメントをサポートするとともにWindows新規機能の検討に携わる。
趣味はジャズピアノ演奏。宮澤隆氏に師事。週末は横浜界隈のジャムセッションに出没。
☆Youtubeで演奏を公開中 http://www.youtube.com/kenchitanaka
目次
「Paint Drops Free」のユーザーインターフェイスとデザイン
はじめに
第1部 導入編
第1章 Windows 8とストアアプリを知ろう
- 1-1 はじめてのWindows 8
- 1-2 Windows 8の基本操作
- 1-3 Windows 8のスタック構成
- 1-4 Windowsストアアプリの開発環境のセットアップ
- 1-5 各種ツールの使い方
- 1-6 Windowsストアアプリの概要
第2章 アプリの設計とデザインを考えよう
- 2-1 Windows ストアアプリの8大原則
- 2-2 アプリの全体的な設計
- 2-3 アクセシビリティ対応
- 2-4 ストアアプリの審査基準
第2部 基本編
第3章 便利なCSS3スタイル
- 3-1 HTMLとJavaScriptを実行するプロセス
- 3-2 おさえておきたいCanvasのポイント
- 3-3 レイアウト用CSS「GridとFlexbox」
- 3-4 画面サイズと解像度およびビューへの対応
- 3-5 CSSの新機能
- 3-6 CSSのサイズ指定
- 3-7 メインページのレイアウト
第4章 Windowsストアアプリ実装の基礎知識
- 4-1 ランタイム「WinRT」
- 4-2 JavaScriptライブラリ「WinJS」
- 4-3 おさえておきたいJavaScriptのポイント
- 4-4 Visual Studioテンプレート
- 4-5 イベントビューアーでの確認
- 4-6 WinJSコントロールの基礎知識
- 4-7 WinJSコントロールの具体例
- 4-8 各種のWinJSユーティリティ
- 4-9 Promiseによる非同期処理の実装
- 4-10 非同期APIを使ったファイルアクセス
- 4-11 ファイルピッカーを使ったファイル選択
第3部 応用編
第5章 多機能なRSSリーダーアプリを作ろう
- 5-1 ナビゲーション用テンプレート
- 5-2 ページ追加とページ遷移
- 5-3 ListViewの使い方
- 5-4 キャッシュデータの保存
- 5-5 各種コントラクトの実装とライブタイル
- 5-6 スクリプトとDOMに関する制限
- 5-7 文字認識エンジン
- 5-8 マルチタッチとジェスチャアプリ
- 5-9 お試し版とアプリ内購入
- 5-10 サイドローディング
第6章 物理演算エンジン「Box2D」を使ってみよう
- 6-1 物理エンジンとして利用する「Box2D」とは
- 6-2 box2dwebの設定
- 6-3 JavaScriptによる物理世界構築
- 6-4 複数のパーツから構成される物体
- 6-5 RevoluteJointの回転とMouseJointの操作
第7章 ストア公開中アプリ「Paint Drops Free」の作り方
- 7-1 「Paint Drops Free」概要
- 7-2 「Paint Drops Free」全体像
- 7-3 「Paint Drops Free」クラス階層
- 7-4 多言語対応
- 7-5 アプリバーアイコンのカスタマイズ
- 7-6 設定画面の作成
- 7-7 回転センサーと重力方向の変化
- 7-8 スナップの実装
- 7-9 操作イベントの実装