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テキサスの電力市場・電力システム 価格高騰・大規模停電でも揺るがぬ信頼

インプレス NextPublishing

2,090円 (1,900円+税)

この本ではテキサス州独自の電力システム、電力市場の詳細を紹介します。そして、2019年夏に発生した価格高騰(価格スパイク)、2021年2月に発生した大寒波による大規模停電について詳細に分析します。

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内容紹介

米国テキサス州は、他州と同期しない孤立系統の電力システム、全米でもユニークな電力市場をもち、電力完全自由化、風力発電のシェア20%を成し遂げています。そして容量市場を持たないにも関わらず、安定供給を維持し、全米でも安いレベルの電力価格を維持しています。

この本ではテキサス州独自の電力システム、電力市場の詳細を紹介します。そして、2019年夏に発生した価格高騰(価格スパイク)、2021年2月に発生した大寒波による大規模停電について詳細に分析します。また、テキサスの電力卸市場、電力システムの紹介と共に、その比較で今後の日本の電力市場のあり方について考えていきます。

書誌情報

  • 著者: 山家 公雄
  • 発行日: (紙書籍版発行日: 2021-08-06)
  • 最終更新日: 2021-08-06
  • バージョン: 1.0.0
  • ページ数: 162ページ(PDF版換算)
  • 対応フォーマット: PDF, EPUB
  • 出版社: インプレス NextPublishing

対象読者

テキサス,米国,アメリカ,電力市場,卸取引市場,卸電力市場,電力,電気,価格高騰,価格暴騰,スパイク,大停電,ERCOT,電力自由化,発送電分離,再生可能エネルギー,予備力,停電,大寒波,リアルタイム市場に興味がある人

著者について

山家 公雄

エネルギー戦略研究所(株)取締役研究所長、京都大学大学院経済学研究科特任教授、豊田合成(株)取締役、山形県総合エネルギーアドバイザー。1956年山形県生まれ。1980年東京大学経済学部卒業後、日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。電力、物流、鉄鋼、食品業界などの担当を経て、環境・エネルギー部次長、調査部審議役などに就任。融資、調査、海外業務などの経験から、政策的、国際的およびプロジェクト的な視点から総合的に環境・エネルギー政策を注視し続けてきた。2009年からエネルギー戦略研究所所長。
主な著作として、「容量市場の真実」、「日本の電力ネットワーク改革」、「日本の電力改革・再エネ主力化をどう実現する」、「テキサスに学ぶ驚異の電力システム」、「送電線空容量ゼロ問題」、「「第5次エネルギー基本計画」を読み解く」以上、インプレスR&D)、「アメリカの電力革命」、「日本海風力開発構想―風を使い地域を切り拓く」、「再生可能エネルギーの真実」、「ドイツエネルギー変革の真実」(以上、エネルギーフォーラム)、「オバマのグリーン・ニューディール」(日本経済新聞出版社)など。

目次

はじめに

目次

第1章 テキサスの電力情勢 -独立と競争市場が生む低価格-

  • 1.1 テキサス州の概要
  • 1.2 テキサスの電力システムの特徴
  • 1.3 資料で見るテキサスの電力情勢

第2章 米国の電力市場とERCOTの特徴

  • 2.1 米国電力市場の核心であるISO/RTO -系統と市場の運用で信頼性・経済性を同時達成-
  • 2.2 ISO/RTOシステムの特徴
  • 2.3 各市場の役割
  • 2.4 テキサス州ERCOTの特徴

第3章 ERCOTのエネルギーオンリーシステム

  • 3.1 ERCOTの概要:テキサス電力システムの要となる市場・系統運営機関
  • 3.2 ERCOTモデルの要:リアルタイム市場のSCED、LMP、ORDC
  • 3.3 リアルタイム市場の価格動向から全体図を読む

第4章 ERCOTの市場プロセスと前日市場

  • 4.1 ERCOT市場の流れ:概観
  • 4.2 中長期取引とリアルタイム市場
  • 4.3 前日市場①:全体図
  • 4.4 前日市場②:アンシラリーサービスの取引状況
  • 4.5 前日市場③:まとめ

第5章 2019年ERCOT市場の価格スパイク -8年間待った発電事業者に慈雨-

  • 5.1 2019年価格スパイクを概観する
  • 5.2 2019年価格スパイクを評価する
  • 5.3 価格高騰で大きく変わる採算と投資行動

第6章 ERCOTの信頼度対策 -予備力確保・混雑管理・RUC-

  • 6.1 信頼度維持ツール①:予備力Reserveの確保
  • 6.2 信頼度維持ツール②:混雑管理とリスクヘッジ
  • 6.3 信頼度維持ツール③:RUC(供給コミットメント)

第7章 ERCOTの競争環境整備 -外部評価と手法-

  • 7.1 競争環境整備の意義と対策
  • 7.2 市場支配力分析の基礎
  • 7.3 競争的な市場環境の評価

第8章 2021年2月の停電を考える -ERCOTの本質は変わらない-

  • 8.1 2021年テキサス大停電のタイムラインと特徴
  • 8.2 今回の危機から議論される供給対策
  • 8.3 「テキサスの競争市場」の評価は下がったのか
  • 8.4 緊迫の市場価格再設定を巡る議論 -結論はNo-
  • 8.5 まとめと考察

第9章 テキサスとの比較で日本を考える

  • 9.1 再エネ短観の解説:2020/2時点 vs 2021/6時点
  • 9.2 日本電力市場の現状と課題、提言

終わりに -市場機能の浸透なしに脱炭素は困難-

参考文献

著者紹介

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