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SAFe®5.0のエッセンス スケールド・アジャイル・フレームワークによりビジネスアジリティーを達成する

エスアイビー・アクセス

4,400円 (4,000円+税)

SAFe(Scaled Agile Framework)とは、チームレベルを超えてアジャイル開発を活用して価値の高いプロダクトやシステムを作るためのフレームワークである。SAFeの生みの親は、ディーン・レフィングウェル氏である。

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内容紹介

SAFeについて興味深いのは、以下の3点である。

A)開発組織を超えたより広範な組織でリーン-アジャイルという理念を共有する。

B)アジャイル開発を中心に据えて、成果が出るように既存の組織構造を物理的に変えるのではなく、アジャイルリリーストレイン(ART)という仮想的な組織を用いる。

C)チームでのアジャイル開発が一般化した先におけるソフトウェア開発の比重が高いビジネスの将来像の1つを示してくれる。

また、SAFeを構成する要素の説明がWebでオープンに提供されている点もSAFeの魅力の1つである。

その一方で、SAFeについてはスクラムと比べてイベント、役割、成果物が追加されており、「重い、複雑」との批判もある。ただ、私は現実の組織を複雑さや力学を完全にリセットしてシンプルにできない企業にとって、SAFeは現状の複雑さや力学と折り合いをつけながら変革するためのヒントになるのではないかと期待している。

SAFeについてよく聞かれる質問の1つがSAFeをいかに組織に導入するかというものであるが、本書の第III部「SAFeの実装、測定と成長」がその質問に対する回答を提示している。第III部では、SAFeを組織に導入する典型的なステップである「SAFeの実装ロードマップ」を用いて、組織でアジャイル開発を適用する際に必要な適用分野の見極めや推進体制の確立、教育などを説明している。

本書は、まさに前記のA、B、Cに加えてSAFeのイベント、役割、成果物、導入ステップを包括的に解説する書籍であり、SAFeを知りたい人や、SAFeの導入を考えている組織の管理職、推進役、実践者の参考になる書籍である。(監訳者)

書誌情報

  • 著者: リチャード・ナスター, ディーン・レフィングウェル(著), 藤井 拓(監訳), 株式会社オージス総研(訳)
  • 発行日: (紙書籍版発行日: 2022-10-10)
  • 最終更新日: 2022-11-10
  • バージョン: 1.0.0
  • ページ数: 222ページ(PDF版換算)
  • 対応フォーマット: PDF
  • 出版社: エスアイビー・アクセス

対象読者

現在進行しているデジタル化(DX)のような破壊的なビジネス環境の変化に適応し、その中で繁栄するという企業のあり方を追求しようとする人たち。

著者について

リチャード・ナスター

Scaled Agile, Inc.のSAFe Fellow、主席コンサルタント。リチャードは、30年以上にわたり、ソフトウェアやシステムの開発、および開発者から役員までの役割を経験し、15年を優に超えた期間にわたり大規模アジャイル転換をリードしてきた。リチャードは、SAFe FellowとしてSAFeのリーン-アジャイル手法を進歩させることに精力的に従事している。Scaled Agile, Inc.の主席コンサルタントとして、彼は、仕事をより当事者意識を持てて、楽しいものにしつつ、組織が価値を提供し、品質を改善し、そしてフローを向上するためのよりよい環境を作ることを助けることに情熱を持っている。

ディーン・レフィングウェル

Scaled Agile, Inc.のSAFeの考案者、主席方法論者。リーン-アジャイルの最善のプラクティスについて、世界でもまっさきに挙がる権威の一人だと認知されているディーン・レフィングウェルは、作家、連続企業家、そしてソフトウェアおよびシステム開発方法論者である。彼のベストセラーの書籍であるAgile Software Requirements: Lean Requirements Practices for Teams, Programs, and the Enterprise(邦訳:『アジャイルソフトウェア要求:チーム、プログラム、企業のためのリーンな要求プラクティス』、翔泳社; 第1版、2014)とScaling Software Agility: Best Practices for Large Enterprises(邦訳:『アジャイル開発の本質とスケールアップ:変化に強い大規模開発を成功させる14のベストプラクティス』、翔泳社、2010)は、リーン-アジャイルのプラクティスと原則に対する現代の考え方の基礎の多くを形成した。彼は、2011年に共同で創立したScaled Agile, Inc.で主席方法論者の任を担っている。

藤井 拓

オージス総研技術部ビジネスイノベーションセンターに所属。1984年京都大学理学研究科博士前期課程修了、2002年京都大学情報学研究科博士後期課程指導認定退学。1990年オージー情報システム総研(現オージス総研)に中途入社。ソフトウェア開発プロジェクトの測定、アジャイル開発を含む反復的な開発手法やモデリングの実践、研究、教育や普及に従事。認定スクラムマスター、SAFe Program Consultant 4、技術士(情報工学部門)、博士(情報学)。
主な監訳書は『アジャイルモデリング』(翔泳社、2003年)、『アジャイルソフトウェア要求』(翔泳社、2014年)、『発見から納品へ』(BookWay、2014)、『SAFe 4.0 のエッセンス』(エスアイビー・アクセス、2018)、『SAFe 4.5 のエッセンス』(エスアイビー・アクセス、2020)など。

目次

監訳者の前書き

序 文

  • なぜSAFeなのか?
  • 本書について
  • 謝 辞

著者について

本書で使われている頭字語

第I部 ソフトウェアの時代で競う

第1章 ビジネスアジリティー

  • ソフトウェアの時代における競争
  • まとめ

第2章 SAFe入門

  • SAFeとは何か?
  • SAFeをなぜ実装するか?
  • 全体像(Big Picture)
  • SAFeの構成
  • SAFeの実装ロードマップ
  • 測定と成長
  • まとめ

第3章 リーン-アジャイルなマインドセット

  • マインドセットの意識と変化に対する寛大さ
  • リーンに思考し、アジャイルさを受け入れる
  • リーンに考える
  • アジャイルさを受け入れる
  • 大規模でアジャイル宣言を適用する
  • まとめ

第4章 SAFeの原則

  • なぜ原則に注目するのか?
  • 原則#1:経済的な視点を取る
  • 原則#2:システム思考を適用する
  • 原則#3:変動性を仮定する。オプションを維持する
  • 原則#4:迅速で統合された学習サイクルでインクリメンタルに構築する
  • 原則#5:マイルストーンは動作するシステムの客観的な評価に基づく
  • 原則#6:WIPを可視化し、制限し、バッチサイズを減らし、待ち行列の長さを管理する
  • 原則#7:リズムを適用する。分野横断のプランニングで同期する
  • 原則#8:ナレッジワーカーの内発的なモチベーションを解き放つ
  • 原則#9:意思決定を分散する
  • 原則#10:価値の周りに組織化する
  • まとめ

第II部 リーンな企業の7つのコアコンピテンシー

第5章 リーン-アジャイルなリーダーシップ

  • なぜリーン-アジャイルなリーダーか?
  • まとめ

第6章 チームと技術的なアジリティー

  • なぜチームと技術的なアジリティーか?
  • 複数のアジャイルチームで構成されるチーム
  • 品質の作り込み
  • まとめ

第7章 アジャイルプロダクトデリバリー

  • なぜアジャイルプロダクトデリバリーか?
  • 顧客中心性とデザイン思考
  • リズムに基づいて開発し、要望に基づいてリリースする
  • DevOpsと継続的デリバリーパイプライン 84
  • まとめ

第8章 エンタープライズソリューションデリバリー

  • なぜエンタープライズソリューションデリバリーか?
  • リーンなシステムおよびソリューションのエンジニアリング
  • トレインとサプライヤーを調和させる
  • 稼働中のシステムを頻繁に発展させる
  • ラージソリューションSAFeの要素を他の構成に適用する
  • まとめ

第9章 リーンポートフォリオ管理

  • なぜリーンポートフォリオ管理か?
  • ポートフォリオは、企業の文脈の中に存在する
  • ポートフォリオの役割と責務
  • 戦略と投資資金の提供
  • アジャイルなポートフォリオの運営
  • リーンなガバナンス
  • まとめ

第10章 組織のアジリティー

  • なぜ組織のアジリティーか?
  • リーン思考の人々とアジャイルチーム
  • リーンなビジネスの運営
  • 戦略のアジリティー
  • まとめ

第11章 継続的な学習の文化

  • なぜ継続的な学習の文化か?
  • 学習する組織
  • イノベーション文化
  • 弛まぬ改善
  • まとめ

第III部 SAFeの実装、測定と成長

第12章 変革を進めるための連帯

  • はじめに
  • ステップ1 ティッピングポイントへの到達
  • ステップ2 リーン-アジャイルの変革エージェントを教育する
  • ステップ3 役員、管理者、リーダーを教育する
  • ステップ4 リーン-アジャイル推進拠点を設立する
  • 恩恵を伝える
  • まとめ

第13章 実装の設計

  • ステップ5 バリューストリームとアジャイルリリーストレインを特定する
  • ステップ6 実装計画を作成する
  • まとめ

第14章 アジャイルリリーストレインの実装

  • はじめに
  • ステップ7 ARTの発車準備をする
  • ステップ8 チームを教育しARTを発車する
  • ステップ9 ARTの実行をコーチする
  • まとめ

第15章 さらにARTとバリューストリームを立ち上げる;ポートフォリオに拡張する

  • はじめに
  • ステップ10 さらにARTとバリューストリームを立ち上げる
  • ステップ11 ポートフォリオに拡張する
  • まとめ

第16章 測定、成長、そして加速

  • 測定と成長
  • 成功を祝う
  • まとめ

用語集

索 引

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