関連サイト
本書の関連ページが用意されています。
内容紹介
現在のLinuxの適用領域は、LAMPのようなWebサーバやデータベースサーバに留まらず、ビッグデータ処理やAIを利用したデータ分析、HPC、ソフトウェア定義型分散ストレージなど、その用途を拡大させています。それとともに、ハードウェアも高機能化し、オペレーティングシステムでも、数百のメニーコア、数十テラバイトの大容量メモリ、ペタバイト級のストレージを搭載したハードウェアに対応し、コンピューティングにおいても、クラスタリング、仮想マシン、コンテナ、クラウド環境へも対応可能な機能を備えています。
Rocky Linux 8 & AlmaLinux 8は、CentOS 7でのシステムにおける大幅な改良を引き継ぎつつ、さらにさまざまな新機能を搭載しました。主なツールとしては、コンテナ管理(Podman)、仮想マシンイメージ作成(Image Builder)、ストレージ管理(Stratis)、パケットフィルタリング(nftable)、セッション録画/再生(tlog)などがあります。
本書では、これらの最新のツールを使いながら、IT現場の技術者にとって必要な、システム管理に伴うさまざまな手法を解説しています。
Rocky Linux 8.5 & AlmaLinux 8.5対応
書誌情報
- 著者: 古賀 政純
- 発行日: 2022-06-21 (紙書籍版発行日: 2022-06-21)
- 最終更新日: 2022-06-21
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 512ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: インプレス
対象読者
RHELクローンOSシステム管理者、サーバー提案SE、システムインテグレータ、Linuxサーバー保守担当者 技術レベル:中級。過去にCentOSを使ってシステム提案、日常業務を担当、導入、保守経験があるレベル
著者について
古賀 政純
兵庫県伊丹市出身。1996年頃からオープンソースに携わる。2000年入社後、UNIXサーバのSE及びスーパーコンピュータの並列計算プログラミング講師を担当。科学技術計算サーバのSIの経験も持つ。2005年、大手企業のLinuxサーバ提案で社長賞受賞。2006年、米国ヒューレット・パッカードからLinux技術の伝道師として「OpenSource and Linux Ambassador Hall of Fame」を2年連続受賞。オープンソースを活用したサーバのSEとしてプリセールスMVPを4度受賞。現在は、人工知能(AI)とHadoopを軸にオープンソースを駆使する大規模サーバのプリセールスSEとして、技術検証及び執筆に従事。Red Hat Certified Engineer、Novell Certified Linux Professional、Red Hat Certified Virtualization Administrator、EXIN Cloud、Red Hat OpenStack、HPE ASE、Hadoop(CCAH)などの技術者認定資格を保有。著書に「Hadoopクラスター構築実践ガイド」「Mesos実践ガイド」「OpenStack 実践ガイド」「CentOS 7実践ガイド」などがある。趣味はレーシングカートとビリヤード。
目次
はじめに
本書の表記/本書で使用した実行環境
第1章 Rocky Linux 8 と AlmaLinux 8 の概要
- 1-1 Rocky Linux 8/AlmaLinux 8 を利用する背景
- 1-2 保守サポートとシステム構成の関係
- 1-3 スケールアウト型基盤におけるフリーLinux
- 1-4 アーキテクチャと利用シーン
- 1-5 リリースサイクル
- 1-6 まとめ
第2章 OS のインストールと起動
- 2-1 インストール前段階での注意点
- 2-2 インストールメディアタイプ
- 2-3 RL 8/AL 8 のインストーラ
- 2-4 GUI モードのインストール
- 2-5 テキストモードのインストール
- 2-6 OS のアップグレード/2-7 旧システムからのアップグレード
- 2-8 CentOS 7 からRL 8/AL 8 へのアップグレード
- 2-9 CentOS 8 から RL 8 へのアップグレード
- 2-10 CentOS 8 から AL 8 へのアップグレード
- 2-11 まとめ
第3章 OS の基本操作と設定
- 3-1 シェル(コマンドラインインターフェイス)
- 3-2 マニュアル
- 3-3 ロケール、キーボード設定、日付・時間・タイムゾーン設定
- 3-4 GRUB2 による OS のブート管理
- 3-5 まとめ
第4章 ユーザ管理、ファイル管理、パッケージ管理
- 4-1 ユーザ管理
- 4-2 ファイルシステムとディレクトリ構造
- 4-3 パッケージ管理
- 4-4 まとめ
第5章 systemd によるサービス管理
- 5-1 UNIX/Linux における init の歴史
- 5-2 ユニットの依存関係
- 5-3 xinetd 経由サービスを systemd 対応へ書き換える
- 5-4 ntsysv によるサービス管理
- 5-5 まとめ
第6章 ログ管理
- 6-1 SystemdJournal を使いこなす
- 6-2 システム情報やログの一括取得
- 6-3 セッションの録画とログ
- 6-4 まとめ
第7章 GUI 環境の設定
- 7-1 RL 8/AL 8 におけるウィンドウシステム
- 7-2 GUI 環境のインストール
- 7-3 ウィンドウシステムのアーキテクチャ
- 7-4 まとめ
第8章 ネットワーキング
- 8-1 NetworkManager による管理
- 8-2 NetworkManager-tui による設定
- 8-3 リンクアグリゲーション
- 8-4 まとめ
第9章 仮想化とコンテナ管理
- 9-1 仮想化の始まり
- 9-2 KVM
- 9-3 コンテナ管理ツールPodman
- 9-4 Dockerfile を使ったイメージの自動構築
- 9-5 プライベートレジストリの構築
- 9-6 Buildah によるコンテナイメージ管理
- 9-7 まとめ
第10章 OS イメージ管理
- 10-1 virt-sysprep によるテンプレートイメージの作成
- 10-2 Kickstart iso イメージの作成
- 10-3 まとめ
第11章 ストレージ管理
- 11-1 RL 8/AL 8 における外部ストレージへの接続
- 11-2 ディスクパーティション
- 11-3 Logical Volume Manager
- 11-4 Stratis によるストレージ管理
- 11-5 まとめ
第12章 資源管理
- 12-1 システム管理とは
- 12-2 ハードウェア資源情報の取得
- 12-3 CPU 資源管理
- 12-4 メモリ資源管理
- 12-6 ネットワーク資源管理
- 12-7 cgroup による資源管理
- 12-8 PCP によるパフォーマンス監視
- 12-9 まとめ
第13章 OS チューニング
- 13-1 カーネルパラメータチューニング
- 13-2 CPU チューニング
- 13-3 メモリチューニング
- 13-4 ストレージチューニング
- 13-5 tuned を使ったチューニング
- 13-6 用途別のパラメータ設定例
- 13-7 まとめ
第14章 セキュリティ管理
- 14-1 複雑化するセキュリティ
- 14-2 firewalld のセキュリティ機能
- 14-3 firewalld を使ったサービスの設定
- 14-4 nftables によるパケットフィルタリング
- 14-5 GRUB2 のセキュリティ
- 14-6 PAM によるアクセス制御
- 14-7 ファイルシステムのセキュリティ向上
- 14-8 まとめ
第15章 バックアップ/リストア、障害復旧
- 15-1 バックアップ運用管理
- 15-2 基本的なバックアップのシステム構成
- 15-3 tar によるバックアップ/リストア
- 15-4 XFS パーティションのバックアップ/リストア
- 15-5 Relax and Recover を使ったバックアップ/リストア
- 15-6 レスキューモードを使った復旧手順
- 15-7 OS の起動処理とトラブルシューティング
- 15-8 まとめ