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Rで学ぶVAR実証分析(改訂2版) ―時系列分析の基礎から予測まで―

オーム社

5,500円 (5,000円+税)

ベクトル自己回帰(VAR)に特化した実用書。本書はRを使ってベクトル自己回帰(VAR)分析を行うものです。理論に関する疑問、モデル構築に関する疑問、分析ツールをRで書くことの疑問など、VARに関する疑問に答え、実証分析を行ううえで役に立つ情報を提供します。

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内容紹介

本書はRを使ってベクトル自己回帰(VAR:vector autoregression analysis)分析を行うものです。理論に関する疑問、モデル構築に関する疑問、分析ツールをRで書くことの疑問など、VARに関する疑問に答え、実証分析を行ううえで役に立つ情報を提供します。

改訂2版では、「ヒストリカル分解」を章として拡充するとともに、構造安定性に関する仮説検定を追加し、単位根仮説検定のトピックを更に充実しました。また、本書で使用するRパッケージやR関数に関して再検討を行い、「CADFtest」を本書で使用するRパッケージに含めました。

書誌情報

  • 著者: 村尾 博
  • 発行日: (紙書籍版発行日: 2024-06-05)
  • 最終更新日: 2024-08-09
  • バージョン: 1.0.0
  • ページ数: 480ページ(PDF版換算)
  • 対応フォーマット: PDF
  • 出版社: オーム社

対象読者

○経済学やビジネス系学部の先生および学生 ○経済や金融関連の公的研究所および民間研究所 ○データ解析を行う部署を持っている民間企業

著者について

村尾 博

1984年 カンサス大学卒業(経済学)
1987年 修士号(カンサス大学 経済学)
1993年~ 2015年 青森公立大学において統計学などを担当
2007年 Ph.D.(カンサス大学 経済学)
2015年 青森公立大学教授 定年退職
専 攻 計量経済学

目次

第2版によせて

まえがき

第1章 Rについて

  • 1.1 はじめに
  • 1.2 VAR分析に必要なパッケージ
  • 1.3 Rのアップデート
  • 1.4 パッケージに収録されている関数の使用準備
  • 1.5 Rに関する情報検索
  • 1.6 VAR分析の練習用資料
  • 1.7 名前に関する一般的な表記ルール
  • 1.8 ラベル付き折れ線グラフ

第2章 VAR分析の紹介

  • 2.1 はじめに
  • 2.2 VAR分析の紹介
  • 2.3 VAR分析のイメージを得るための一例
  • 2.4 歴史的な俯瞰情報
  • 2.5 VAR分析の分類
  • 2.6 手順的な俯瞰情報
  • 2.7 基本的な用語と定理

第3章 時系列分析の基礎

  • 3.1 はじめに
  • 3.2 ラグ演算子と階差演算子
  • 3.3 データ生成過程
  • 3.4 ホワイトノイズ
  • 3.5 代表的なデータ生成過程
  • 3.6 ランダムウォーク
  • 3.7 定常過程と非定常過程
  • 3.8 和分過程
  • 3.9 AR過程の性質を調べる前の情報整理
  • 3.10 フィルター
  • 3.11 AR過程の定常条件
  • 3.12 固有方程式と反転特性方程式
  • 3.13 定常なAR(1)過程の期待値と分散
  • 3.14 定常AR過程のMA表現
  • 3.15 MA過程の反転可能性
  • 3.16 ARMA過程の定常条件
  • 3.17 ARIMAモデル
  • 3.18 I(0)過程の性質とI(1)過程の性質
  • 3.19 I(2)過程の性質
  • 3.20 爆発的な現象
  • 3.21 さまざまな和分過程の限界効果と累積効果
  • 3.22 固有方程式と固有値の解釈
  • 3.22 季節調整済み系列と原系列との選択問題
  • 3.23 自然対数に関する基本情報

第4章 VAR分析の基礎

  • 4.1 はじめに
  • 4.2 VAR分析の基本的なメリットとデメリット
  • 4.3 ものごとの直交分解
  • 4.4 直交分解から見たインパスル応答分析
  • 4.5 回帰分析に慣れ親しんだ人々に対するコメント
  • 4.6 標準的なVARモデル
  • 4.7 ホワイトノイズ・ベクトル
  • 4.8 ベクトル過程の定常条件
  • 4.9 和分過程の線形結合
  • 4.10 共和分関係と見せかけの回帰
  • 4.11 共和分関係の解釈
  • 4.12 共和分の定義
  • 4.13 定常VARを目指して
  • 4.14 ベクトル誤差修正モデル
  • 4.15 共和分過程における確定項
  • 4.16 VAR系モデルの分類
  • 4.17 疑問が生じやすい場合の定式化
  • 4.18 LA-VARモデル
  • 4.19 階差を取るべきか否か

第5章 ラグ次数の選択問題

  • 5.1 はじめに
  • 5.2 ラグ次数の選択
  • 5.3 VARモデルにおけるラグ次数の選択
  • 5.4 情報量規準に関する追加情報
  • 5.5 Rによるラグ次数の選択

第6章 単位根検定

  • 6.1 はじめに
  • 6.2 モデル構築までの典型的なプロセス
  • 8.3 仮説検定について
  • 6.4 単位根検定の概要
  • 6.5 拡張ディッキー=フラー検定
  • 6.6 ディッキー=フラー分布の分布イメージ
  • 6.7 拡張ディッキー=フラー検定の例
  • 6.8 拡張ディッキー=フラーGLS検定
  • 6.9 他の単位根検定
  • 6.10 単位根検定の選択
  • 6.11 Rによる拡張ディッキー=フラー検定
  • 6.12 Rによる拡張ディッキー=フラーGLS検定
  • 6.13 RによるCovariate- Augmented Dickey-Fuller検定
  • 付録 Pantula, Gonzales-Farias, Fuller検定

第7章 共和分検定 

  • 7.1 はじめに
  • 7.2 共和分検定の概要
  • 7.3 ヨハンセン検定
  • 7.4 ヨハンセン検定の例
  • 7.5 エングル=グランジャー検定
  • 7.6 I(2)過程の取り扱い
  • 7.7 Rによるヨハンセン検定
  • 7.8 Rによるエングル=グランジャー検定

第8章 撹乱項に関する仮説検定

  • 8.1 はじめに
  • 8.2 撹乱項に関する標準的な仮説
  • 8.3 系列無相関の仮説検定
  • 8.4 均一分散の仮説検定
  • 8.5 正規分布の仮説検定
  • 8.6 Rによる系列無相関の検定
  • 8.7 Rによる均一分散の検定
  • 8.8 Rによる正規分布の検定

第9章 推定と識別問題

  • 9.1 はじめに
  • 9.2 推定に関する基本的な問題
  • 9.3 最小2乗推定法の性質
  • 9.4 最尤推定法の性質
  • 9.5 モデル推定に関する基本的な統計量
  • 9.6 連立方程式モデルの識別問題
  • 9.7 構造VARモデルの識別問題
  • 9.8 構造VARモデルの構築例
  • 9.9 構造VECモデルの識別問題
  • 9.10 構造VECモデルの構築例
  • 9.11 Rによる誘導VARモデルの推定
  • 9.12 Rによる誘導VECモデルの推定
  • 9.13 Rによる構造VARモデルの推定
  • 9.14 Rによる構造VECモデルの推定
  • 9.15 Rによる制約付き誘導VARモデルの推定
  • 9.16 Rパッケージ「svars」による構造VARモデルの推定

第10章 係数パラメータに関する仮説検定

  • 10.1 はじめに
  • 10.2 係数パラメータに関する一般的な仮説検定
  • 10.3 尤度比検定法
  • 10.4 連立方程式モデルのスタッキング形
  • 10.5 ワルド検定法
  • 10.6 連立方程式モデルにおけるワルド検定法と尤度比検定法の比較
  • 10.7 残差回帰
  • 10.8 単一方程式モデルにおける検定法
  • 10.9 2tルール
  • 10.10 構造安定性に関する仮説検定
  • 10.11 Rによる構造安定性の検定
  • 10.12 係数検定に関する他のR関数
  • 10.13 RによるVAR固有値のチェック

第11章 インパルス応答分析

  • 11.1 はじめに
  • 11.2 VMA表現の構図
  • 11.3 定常VARのVMA表現
  • 11.4 インパルス応答関数の紹介
  • 11.5 インパルス応答分析の計算カラクリ
  • 11.6 直交化インパルス応答関数
  • 11.7 直交化インパルス応答関数の留意点
  • 11.8 単純なインパルス応答関数
  • 11.9 一般化インパルス応答関数
  • 11.10 直交化インパルス応答関数と一般化インパルス応答関数との比較
  • 11.11 一般化インパルス応答関数の計算アルゴリズム
  • 11.12 さまざまなインパルス応答分析
  • 11.13 グラフの出発点
  • 11.14 Rによるインパルス応答分析
  • 付録 Rコード例:インパルス応答分析

第12章 推定後のモデル変換

  • 12.1 はじめに
  • 12.2 問題の所在
  • 12.3 2つの対処法
  • 12.4 階差VARからレベルVARへの変換
  • 12.5 レベルVARに基づくインパルス応答分析
  • 12.6 自作モデルでインパルス応答分析を行う場合の留意点
  • 12.7 モデル変換を伴うインパルス応答分析
  • 12.8 R関数の組み合わせからなるインパルス応答分析

第13章 インパルス応答分析の区間推定

  • 13.1 はじめに
  • 13.2 インパルス応答分析の区間推定に関する概要
  • 13.3 ブートストラップ法
  • 13.4 ブートストラップ法のバリエーション
  • 13.5 モンテカルロ法
  • 13.6 モンテカルロ法のバリエーション
  • 13.7 デルタ法
  • 13.8 Rによるブートストラップ法
  • 付録 Rコード例:ブートストラップ法による区間推定

第14章 予測誤差の分散分解

  • 14.1 はじめに
  • 14.2 分散分解の構図
  • 14.3 予測誤差の分散分解
  • 14.4 分散分解の報告
  • 14.5 直交化インパルス応答関数に基づく分散分解の計算アルゴリズム
  • 14.6 一般化インパルス応答関数に基づく分散分解の計算アルゴリズム
  • 14.7 Rによる予測誤差の分散分解
  • 付録 Rコード例:予測誤差の分散分解

第15章 グランジャー因果性検定

  • 15.1 はじめに
  • 15.2 グランジャー因果性の概要
  • 15.3 グランジャー因果性
  • 15.4 VARモデルにおけるグランジャー因果性検定
  • 15.5 グランジャー瞬間的因果性
  • 15.6 VARモデルにおけるグランジャー瞬間的因果性検定
  • 15.7 Rによるグランジャー因果性検定

第16章 ヒストリカル分解

  • 16.1 はじめに
  • 16.2 ヒストリカル分解の概要
  • 16.3 ヒストリカル分解
  • 16.4 時間的な構図
  • 16.5 過渡区間の設定
  • 16.6 ヒストリカル分解の具体例
  • 16.7 ヒストリカル分解のメリットとデメリット
  • 16.8 さまざまなグラフ表現
  • 16.9 階差型モデルの場合はどうするのか
  • 16.10 Rによるヒストリカル分解

第17章 その他のVAR分析

  • 17.1 はじめに
  • 17.2 予測
  • 17.3 予測シナリオ分析
  • 17.4 Rによる予測

本書を終えるにあたり

分布表

  • A.1 正規分布
  • A.2 カイ2乗分布
  • A.3 t分布
  • A.4 F分布:上側5%点
  • A.5 F分布:上側1%点
  • A.6 ディッキー=フラー分布:tau検定
  • A.7 ディッキー=フラー分布:phi検定
  • A.8 ヨハンセン検定の分布:トレース検定
  • A.9 ヨハンセン検定の分布:最大固有値検定
  • A.10 エングル=グランジャー検定の分布

データの説明

参考文献

索引

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