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内容紹介
「ビジネスでパソコンを利用する」とは、昔から誰もが口にするセリフです。しかし、その内容は時代に応じて大きく変化しました。少し前なら、それは「ExcelとWordを使うこと」だったでしょう。が、今の時代、そんな単純な使い方をしているほうが少数派かもしれません。
表計算はGoogleスプレッドシート、ファイルの保存はOneDrive、メールはGmail、スケジュール管理はGoogleカレンダー。パソコンは、今や「ソフトをインストールして使う」ものではなくなっています。使うソフトはWebブラウザだけ。そこから、あらゆるサービスに接続し同時並行して作業を進めていく。そんな使い方が当たり前となってきました。そんな時代に「業務の効率化」を進めるにはどうすればいいのか。答えは1つです。「あらゆるサービスを自動化する」のです。これが「iPaaS(IntegrationPlatformasaService、サービスとしての統合プラットフォーム)」という考え方です。
アプリケーションやOSの操作を自動化するツールはこれまでにもたくさんありました。しかし、さまざまなWeb上のサービスを自動化するツールというのは、なかなかないでしょう。それを実現してくれるのが「PowerAutomate」です。
本書は、このPowerAutomateを使ったサービスの操作方法について説明をします。スプレッドシート、メールサービス、ストレージサービス、TwitterやRSSなどの投稿、GoogleカレンダーやTeams、Slackなどの投稿管理など、業務で多用されている主なサービスの利用について一通り取り上げています。
また、このPowerAutomateは「プログラミングツール」としての側面も持っています。そこで変数や各種の値の操作、データの入出力、条件分岐や繰り返しといった構文についてもページを割いて説明しました。
PowerAutomateは誰もが無料で利用することが可能です。まずは、この本を手に「サービスの統合化」というのがどんなものか体験してみましょう。
書誌情報
- 著者: 掌田 津耶乃
- 発行日: 2022-01-25 (紙書籍版発行日: 2022-01-25)
- 最終更新日: 2022-01-25
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 364ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF
- 出版社: ラトルズ
対象読者
著者について
掌田 津耶乃
日本初のMac専門月刊誌「Mac+」の頃から主にMac系雑誌に寄稿する。ハイパーカードの登場により「ビギナーのためのプログラミング」に開眼。以後、Mac、Windows、Web、Android、iOSとあらゆるプラットフォームのプログラミングビギナーに向けた書籍を執筆し続ける。
目次
Chapter 1 Power Automateを準備しよう
- 1.1 Power Automate とは?
- 作業の「自動化」を考える
- Power Automateと「iPaaS」
- Power Automateの特徴
- Power Automateに登録する
- 1.2 Power Automate を利用しよう
- Power Automateのホーム
- テンプレートからフローを作る
- フローを実行する
- 実行の状況を調べる
- その他の知っておきたい機能
- 「Flow」アプリについて
- フローの作成と実行がポイント
Chapter2 フローの基本処理
- 2.1 基本の値と変数
- トリガーとアクション
- フローを作成する
- フローの編集画面について
- 英語表記と日本語化について
- テスト実行する
- メールを送信する
- クリップボードを使おう
- 2.2 値と変数の操作
- トリガーと入力
- 変数について
- 変数の値を増減する
- 式の利用
- Power Automateの関数について
- 変数を使った演算
- 変数を使った計算を作る
- 2.3 処理の制御
- IFによる条件分岐
- 「条件」を設定する
- 「スイッチ」による分岐
- 「Do until」による繰り返し
- 数の合計を計算する
- スコープで処理をまとめる
- 並列分岐について
- フローのスケジュールについて
Chapter 3 データの処理
- 3.1数値の操作
- 新しいフローの用意
- 「数値関数」について
- 計算結果をフォーマットして表示
- 「数値の書式の設定」アクションを使う
- 3.2 テキストの操作
- 「テキスト関数」について
- テキストの一部を表示する
- テキストの関数と「式」
- 覚えておきたい主なテキスト関数
- 3.3 日時の操作
- 「日時」について
- 現在の時刻を表示する
- タイムゾーンの変換
- 日時の計算
- 今日から〇〇日後の日付を調べる
- 3.4 配列の操作
- 配列(アレイ)とは何か
- 配列を使ったフローを作る
- 配列と Apply to each による繰り返し
- 配列を合計する
- 結果を通知する
- 配列データを入力するには?
- 3.5 オブジェクトの操作
- オブジェクトとは?
- オブジェクトの変数を作る
- オブジェクトの内容
- 「JSONの解析」を行う
- オブジェクト配列について
- 「アレイのフィルター処理」を利用する
- Apply to eachで繰り返し処理する
- オブジェクトは、仕組みをきっちりと
Chapter 4 スプレッドシートを利用する
- 4.1 Excel Online の利用
- 新しいフローを用意する
- Excel Onlineを利用する
- ワークシートを取得する
- 「Apply to each」でワークシートを処理
- ワークシートの値について
- テーブルを作成する
- テーブルにレコードを作成する
- テーブルからレコードを検索する
- 「行の取得」を追加する
- 真偽値のテキストを処理する
- 並列分岐でエラー通知を作る
- 実行条件の構成を設定
- レコードの更新と削除
- Google スプレッドシートを利用する
- Google スプレッドシートについて
- 「Google スプレッドシート」コネクタの利用
- ワークシートを取得する
- シートにレコードを追加する
- 「行の挿入」アクションの利用
- 動作を確認しよう
- レコードを取得する
- 「行を取得する」アクションの追加
- 通知を追加する
- 実行し結果をチェックする
- レコードの更新と削除
- Google スプレッドシートからレコードを得る
- 4.2バックアップ用Excelテーブルの作成
- レコードをExcelに保存する
- 実行して動作を確認!
- Excel Online と Google スプレッドシートの違い
Chapter 5 メールとアドレスの管理
- 5.1 Gmail の利用
- Gmailコネクタについて
- メールを送信する
- Gmailに接続する
- メール送信処理の作成
- Gmailのトリガーを利用する
- メールが届いたときの処理を作る
- メールに返信する
- Gmailトリガーの動作テスト
- スプレッドシートに情報を保存する
- プロモーションメールが届いたらシートに出力する
- Google スプレッドシートを操作する
- 5.2 Outlook の利用
- Outlookcomを利用する
- Outlookcomでメールを送信する
- Microsoft アカウントによるサインイン
- Outlookcomのトリガーを使う
- メール操作のアクション
- Microsoft からのメールを整理する
- フラグを設定して処理を呼び出す
- 新着メールのフラグを操作する
- 5.3 アドレス情報の管理
- Google コンタクトを利用する
- 連絡先の作成を行う
- 入力項目の用意
- 連絡先情報を取得する
- 「連絡先の取得 (V4)」アクション
- Google スプレッドシートに出力する
- Outlookの連絡先の利用
- 「連絡先の作成」アクションの作成
- 複数の連絡先情報を取り出す
- 「複数の連絡先の取得」アクション
- 基本は「新規作成」と「情報整理」
Chapter 6 ストレージサービスとファイル管理
- 6.1 ストレージサービスとファイル
- 4つのストレージサービス
- OneDriveについて
- OneDriveでファイルを作成する
- Google ドライブでファイルを作る
- Dropboxを利用する
- Boxを利用する
- ストレージ利用のフローを作成する
- Dropbox の「ファイルの作成」アクション
- Boxの「ファイルの作成」アクション
- ファイルのメタデータとコンテンツ
- ファイル情報取得のフロー
- 6.2 ファイルを操作する
- ファイルのコピーと削除
- ストレージコネクタのトリガーについて
- フォルダーにアーカイブを展開する
- ファイル操作のログを取る
- フォルダー内のファイルリストを取得する
- ストレージ内のファイルをExcelに出力
- ファイルを繰り返し処理する
- 6.3 OneDrive の独自機能
- 外部サイトのファイルをダウンロードする
- ファイルの移動とリネーム
- テキストファイルだけを処理するには?
- 「パスを使用したファイル移動または名前変更」アクション
- フォルダー内からファイルを検索する
- ファイルの変換について
- 「ファイルの変換」アクションを使う
- トリガーをうまく活用しよう
Chapter 7 外部サイトのデータを利用する
- 7.1 Twitter を利用する
- Twitter のタイムライン
- ツイートをExcelのテーブルに出力
- 取得されるツイート情報
- フォロワー情報の取得
- ツイートする
- 検索とリツイート
- ツイートは慎重に!
- 7.2 RSS/JSON の利用
- RSSによる情報の取得
- ExcelのテーブルにRSS情報を出力
- RSSのデータ構造
- JSONによるデータの利用
- URLからJSONデータを取得する
- 取得したデータをJSONデータとして使えるようにする
- JSONデータをExcelに出力する
- 7.3 カスタムコネクタの作成(Premium)
- JSONを利用するコネクタを作る
- 全般情報の設定
- セキュリティの設定
- 定義の設定
- コードとテスト
- カスタムコネクタを利用する
- 取得データをExcelに出力する
- RSSとJSONがアクセスの基本!
Chapter 8 ビジネスツールの活用
- 8.1 Googleカレンダーの利用
- 「Google カレンダー」コネクタを使う
- Google カレンダーのイベントを作成する
- 「イベントの作成」の設定項目
- 動作を確認しよう
- イベントの取得
- 祝日カレンダーのイベントを表示する
- イベントを繰り返し処理する
- イベントのトリガーを利用する
- Outlook利用の場合
- イベント操作の基本は同じ
- 8.2 タスク管理
- Google Tasksを利用する
- タスクの作成
- タスクリストとタスクの取得
- タスクリストを繰り返し処理する
- タスクを繰り返し処理する
- Google タスクのトリガー
- 8.3 チーム作業
- MS Teams とチーム作業
- チームについて
- チームの作成
- テーブルのメンバーを追加する
- チャットの作成
- チームにメッセージを投稿する
- 会議をスケジュールする
- Excelテーブルからメンバーを取得する
- Teams会議の作成
- Teamsのトリガーを利用する
- チームに投稿されたら返信しメールで通知
- Slackの利用について
- チャネルを作ってメッセージを送信する
- Slackにサインインする
- チャネル作成とメッセージ送信
- 8.4 承認処理
- 承認とは?
- チーム作成の承認を受ける
- 開始して承認を待機
- 承認結果を元に処理を行う
- 動作を確認する
- 「カスタム応答 - すべての応答を待機」を使う
- 「Office 365 Users」でユーザー情報を得る
- 「開始して承認を待機」の用意
- 承認をチェックして処理する
- 動作を確認する
- 「承認」は「開始して承認を待機」が基本