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内容紹介
コンピュータビジョンと機械学習のためのライブラリOpenCV 3をわかりやすく解説。
画像処理(Image Processing)は、読んで字のごとく「画像を対象とする処理」を指します。今日では、カメラで撮影した画像の不要な部分を除去したり、画像を明るくしたり、目を大きくしたりなどは誰でも気軽に可能となっていて、画像処理が身近に存在しています。
画像を取り扱うプログラムのためのライブラリであるOpenCV(Open Computer Vision Library)は、最初のリリース以降着実に機能と知名度を増してきました。今やOpenCVのバージョンは3となり、画像を取り扱う研究者は当たり前のようにOpenCVをインストールするようになりました。
本書は画像処理ライブラリであるOpenCV、とくに2015年6月にリリースされたOpenCV 3.0を主な対象として、ライブラリのインストール方法から基本的な使い方、さらには具体的な問題を解決する手順を示した書籍です。画像処理に興味がある、または過去に画像処理に関する勉強をしたことがある方、過去のバージョンのOpenCVを使ったことがあり、OpenCV 3.0に興味がある方などを対象としています。本書が一人でも多くの方の助けになることを願っています。
書誌情報
- 著者: 藤本雄一郎, 青砥隆仁, 浦西友樹, 大倉史生, 小枝正直, 中島悠太, 山本豪志朗
- 発行日: 2015-09-29 (紙書籍版発行日: 2015-09-29)
- 最終更新日: 2015-09-29
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 282ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF
- 出版社: マイナビ出版
対象読者
システムエンジニア、画像・動画処理のプログラミングに興味のある方、これから研究をはじめる学生・研究生
著者について
藤本雄一郎
2015年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了。現在東京農工大学助教。拡張現実感およびプロジェクションマッピングに関する研究に従事。博士(工学)。
青砥隆仁
現在奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課在学。コンピュテーショナルフォトグラフィに関する研究に従事。
浦西友樹
2008年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了。現在京都大学助教。コンピュータビジョンおよび拡張現実感に関する研究者。著書に「OpenCVプログラミングブック」「OpenCV2プログラミングブック」(いずれもマイナビ(毎日コミュニケーションズ)刊)がある。博士(工学)。
大倉史生
2014年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了。現在大阪大学産業科学研究所助教。バーチャルリアリティや複合現実感をはじめとする、コンピュータビジョンとコンピュータグラフィックスの境界領域に関する研究に従事。博士(工学)。
小枝正直
大阪大学を卒業後、奈良先端科学技術大学院大学で修士、博士課程を修了し、2005年から立命館大学講師、2008年から大阪電気通信大学准教授に着任し、現在に至る。専門はロボティクス。opencv.jp管理者の一人。趣味は海遊び。博士(工学)。
中島悠太
2012年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了。現在奈良先端科学技術大学院大学助教。画像処理、パターン認識の研究に従事。博士(工学)。
山本豪志朗
2009年大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程修了。現在奈良先端科学技術大学院大学助教。ヒューマンコンピュータインタラクション、拡張現実感等の研究に従事。博士(工学)。
目次
1章 イントロダクション
- 1.1 画像処理とコンピュータビジョン
- 1.2 OpenCV
- 1.3 OpenCV 3.0
- 1.4 OpenCV 2.Xからの移行に関する注意点
- 1.5 1章のまとめ
2章 OpenCV 3.0 を利用するための環境構築方法
- 2.1 OpenCVをインストールする主な方法
- 2.2 CMakeを用いたOpenCVのインストール方法
- 2.3 公式インストーラを用いたOpenCVのインストール方法
- 2.4 NuGetを用いたOpenCVのインストール方法
- 2.5 MacPortsを用いたOpenCVのインストール方法
- 2.6 HomeBrewを用いたOpenCVのインストール方法
3章 OpenCVを用いたアプリケーション開発
- 3.1 CMakeを用いたプロジェクトの自動生成
- 3.2 Visual Studioによるプロジェクトの作成
4章 OpenCVを用いたデバック方法
- 4.1 コンパイル時の情報の表示
- 4.2 XML、YAML形式の入出力を用いたデータのやり取り
- 4.3 パフォーマンス計測
- 4.4 マルチスレッド処理に関する関数
- 4.5 cvvモジュールのVisual Debuggingを使ってみる
5章 コンピュータビジョンにおける3次元幾何
- 5.1 カメラモデルとキャリブレーション
- 5.2 OpenCVによるカメラキャリブレーションの例
6章 拡張現実感(Augmented Reality: AR)
- 6.1 拡張現実感とは
- 6.2 キーポイント・ディスクリプタ・マッチング
- 6.3 カメラ位置・姿勢推定
- 6.4 OpenGLを用いた仮想物体の合成
- 6.5 最新のAR研究とライブラリ
- 6.6 6章のまとめ
7章 機械学習による画像認識
- 7.1 はじめに
- 7.2 機械学習の種類
- 7.3 一般物体認識
- 7.4 データの準備
- 7.5 特徴量の抽出
- 7.6 深層学習ツールCaffeによる特徴量の抽出
- 7.7 学習
- 7.8 性能評価
- 7.9 おわりに
8章 プロジェクタカメラシステム-プロジェクションマッピング
- 8.1 はじめに
- 8.2 プロジェクタとカメラの座標系について
- 8.3 プロジェクタカメラ間のキャリブレーション
- 8.4 グレーコードパタンによる3次元形状計測
- 8.5 プロジェクション
- 8.6 おわりに
9章 OpenCVとOpenGLの連携
- 9.1 はじめに
- 9.2 freeglutインストール
- 9.3 プログラムの流れ
10章 広視野角HMDのための歪み画像生成
- 10.1 はじめに
- 10.2 歪み画像の生成
- 10.3 Oculus Rift DK2での表示
- 10.4 簡易HMDの利用
- 10.5 10章のまとめ
11章 Kinect v2の利用
- 11.1 はじめに
- 11.2 セットアップ
- 11.3 プログラムと実行結果
- 11.4 11章のまとめ
12章 OpenCL
- 12.1 はじめに
- 12.2 UMat
- 12.3 速度比較