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インターネット・サイエンスの歴史人物館 情報通信技術の礎を築いた科学者たち
1,210円 (1,100円+税)
科学技術計算の父 バネバー・ブッシュをはじめ 15名の科学者たちの手探りの努力に触れる
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内容紹介
コンピュータ・情報通信技術は今日、社会生活においてなくてはならないものになっています。本書では、20世紀初頭に萌芽を見せ、インターネットの誕生など大きな発展を遂げたコンピュータ・情報通信技術の歴史において、多大な貢献を果たした科学技術計算の父 バネバー・ブッシュをはじめ、15名の科学者たちの伝記を掲載。やがて「標準技術」へと結実することになる、彼らの手探りの努力に触れることで、現代社会が広く享受している恩恵の源流を探ります。
書誌情報
- 著者: 岩山 知三郎
- 発行日: 2012-10-26
- 最終更新日: 2012-10-26
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 224ページ
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: インプレス NextPublishing
対象読者
著者について
岩山 知三郎
同志社大学法学部政治学科卒。1978年から電波新聞社記者、ニューヨーク特派員として電算機、半導体、通信を取材。1989年に米月刊誌AudioVideo Int'l発行人兼電波新聞ニューヨーク支局長、1996年に月刊コンピュートピア編集人となり2005年まで取材執筆に従事。2010年から理化学研究所で脳科学研究のスパコン利用調査、京コンピュータで実行する生命科学ソフトウェア開発プロジェクトに参加。
目次
まえがき
バネバー・ブッシュ
- 科学技術計算とパイパーメディアの父
- 船乗りの家系から発明家へ
- 地形記録装置「プロファイル・トレーサー」の発明
- ラジオの交流電源利用を可能にした放電整流管
- 送電網シミュレータから微分解析機へ
- デジタル論理回路の誕生とENIACへの影響
- クロード・シャノンとの研究
- 微分解析機は軍事利用へ
- 軍事政策委員会議長に就任
- 情報検索システムの先駆け「Memex」
- 戦後の研究体制の整備を提言
- ブッシュの提言はARPAとNASAの創設へ
- ブッシュのビジョンに影響を受けた後進たち
クロード・シャノン
- デジタル情報通信理論のパイオニア
- 発明家を志して
- バネバー・ブッシュの研究助手に
- デジタル計算の機械化を可能にする理論0と1の世界、2進数で計算機の回路設計を可能に
- 暗号解読や遺伝子研究にも才能を発揮
- 飛行物体の航路を予測する研究に従事
- 連合軍の勝利に貢献「XT-1自動追跡レーダー」と「M-9予測装置」
- 大西洋上の通話を暗号化
- アラン・チューリングとの協働
- “ビット”の誕生デジタル情報の発展を導いた通信の数学理論
- サンプリング理論の発展
- コンピュータ・チェス・プログラムへの関心
- 迷路問題を解くネズミのロボット
- 人工知能の領域でも先駆者に
- ネットワーク世界の発展への明確な指針
ジェイ・フォレスタ
- オンライン・リアルタイム処理の創始者
- ネブラスカの開拓民の子供
- 砲塔の自動制御技術を開発
- Whirlwindプロジェクトの成り立ち
- 防空システムの情報処理中枢に
- Whirlwindの性能
- リンカーン・プロジェクトの発足
- 3次元構造のコアメモリの発明磁束の変化をメモリに応用
- コアメモリが実現したオンラインシステム
- SAGE防空システムの離陸
- 史上空前の巨大コンピュータ「AN/FSQ-7」
- WhirlwindからSAGE、そしてインターネットへ
ウェズリー・クラーク
- パーソナル・コンピューティングの先駆者
- 理論物理学に挫折してプログラマに
- 最初のトランジスタ・コンピュータ「TX-0」
- 革命の起点となったTX-2
- PCとバイオインフォマティクスの先駆者
- ワシントン大学で再出発
- 非同期コンピュータへの挑戦とARPNETへの貢献
J. C. R. リックライダー
- 普遍的なネットワーク社会の実現に踏み出したARPANETの創始者
- 実験心理学との出会い
- 音響心理学研究所での研究
- ハーバードで脳の研究に着手
- 国防プロジェクトでライトペンを開発
- レーダー基地ネットワークの構築
- PDP-1との出会いプログラミングを学ぶ
- 人とコンピュータの共生現在のWebの世界を予見
- ARPAへの入局ミサイル防衛管制システムの開発へ
- 研究者コミュニティの創設を構想
- ダグラス・エンゲルバートからの提案ロバート・ファノとの出会い
- 「銀河間コンピュータ・ネットワーク」の構想
- タイムシェアリング・システムの普及拡大
- タイムシェアリングOSの開発
- ARPAからIBMへ
- 「コミュニケーション・デバイスとしてのコンピュータ」
- インターネットの起源「ARPANET」の実現
- 再びARPAへ研究プロジェクトの再編を手がける
- MITに戻った晩年
ジョン・マッカーシー
- 情報ユーティリティ構想と人工知能の先駆者
- フォン・ノイマンとシャノンとの出会い
- ダートマス人工知能夏期研究会
- LISPの開発
- 情報ユーティリティ構想
- タイムシェアリング・コンピュータの実験
- ARPANETと人工知能研究
アイヴァン・サザランド
- スケッチパッド、バーチャル・リアリティ非同期高速コンピュータの開拓者
- 12歳でプログラミングを体験
- 人工知能、トランジスタ式コンピュータとの出会い
- リンカーン研究所の「TX-2」
- 図形描画プログラムを着想クロード・シャノンに師事
- 図形描画プログラムの開発
- スケッチパッドの誕生
- オブジェクト指向言語の出発点に
- コンピュータ・グラフィクスの時代の到来
- 26歳でARPAの情報処理部長に就任
- リックライダーのコミュニティでの交流
- 2台のコンピュータの接続実験「メッセージ・プロトコル」は標準技術の出発点に
- コンピュータ・グラフィクス研究の指針を示しIPTO部長を退きハーバード大学へ
- バーチャル・リアリティの研究「ヘッドマウント3次元ディスプレイ」を発表
- 3次元グラフィクスの先端企業「エバンス&サザランド・コンピュータ」の設立
- VLSI時代の到来を予言
- サザランド周辺で次々と花開いた成果
- VLSI時代の到来
- グラフィック・プロセッサ「Geometry Engine」
- オブジェクト指向言語「SmallTalk」
- ページ記述言語「Interpress」
- 「サザランド、スプロウル&アソシエイツ」を設立
- 非同期回路の研究へ
- A. M. チューリング賞を受賞
- サン・マイクロシステムズ・ラボラトリーズの設立
- 情報ハイウェイ構想技術諮問委員会の共同議長に就任、さらなる研究へ
- 次世代スーパー・コンピュータを目指して「Hero」プロジェクト
- 非同期論理回路が実現の鍵
フェルナンド・J・コルバト
- タイムシェアリングOSの開拓者
- 物理学博士号を得てコンピュータ科学者に
- タイムシェアリング・システムの提案
- 最初のタイムシェアリングOSのCTSS
- プロジェクトMACとオンライン開発環境
- Multic――コンピューティングの新潮流に挑戦
- SMPとパーティションやセキュリティ機構の実現
- Multicsとインターネット
ジョン・G・ケメニー
- DTSSとBASICでオンライン教育を普及させた先駆者
- 天才科学者に薫陶を受けた半生
- ダートマス大学の計算機科学事始め
- タイムシェアリングの検討
- BASICの開発
- DTSSの始動
- 広域タイムシェアリング・サービスの先駆者
- ポール・バラン
- 自律的パケット・ルーティングの確立
- UNIVACとミサイル開発を経験
- ランドで国防通信網の研究者に
- 分散型通信ネットワークのアイデア
- ルーティング・テーブルとアルゴリズムを開発
- 国防通信網の挫折
- インターネットへのバランの貢献
- シリコンバレーの起業家に
ドナルド・ワッツ・デービス
- 「パケット」という言葉の考案者
- 物理学者として原爆の戦時研究に従事
- チューリングとの出会い
- ACE開発プロジェクト
- タイムシェアリングからパケット通信を着想
- 全英パケット交換網の提案
- ARPANETに影響を与えたパケット通信の理論
- 構内パケット・ネットワーク
- 晩年のデービス
ローレンス・ロバーツ
- ARPANETを現実に導いたアーキテクト
- 3次元グラフィクスの先駆者
- グラフィクスとネットワークの狭間で
- 最初のWANの接続実験と標準技術の萌芽
- ARPANETを現実に導いたIMPとNCP
- 電子メールのコミュニティを形成
- ネットワーク革命の一翼を担い続ける挑戦者
フランク・ハート
- ルータの起源となったIMP開発のリーダー
- MITでコンピュータに出会い、リアルタイム処理の先駆者に
- BBNで医療機関向けコンピュータ事業を担当
- ARPANETとネットワーク専用コンピュータ
- プロジェクトチームの編成
- IMPの受注
- IMPの開発
- IMPの0号機
- 最初の4ノード
- 遠隔診断とソフトウェア配布の実現
- TIPの開発とARPANETの拡大
レオナード・クラインロック
- ARPANET構想を現実に導いたパケット交換理論の提唱者
- ラジオ少年からMIT大学院に
- 待ち行列理論の研究
- コンピュータ網でメッセージの測定を可能にする法則
- ARPANET構想と蓄積交換型ネットワーク
- ARPANETの最初のノード
- ネットワーク測定センターとNWGの発足
- UCLAの大学院生の活躍
- ARPANETの離陸
- 情報ハイウェイとノマディック・コンピューティング
ダグラス・C・エンゲルバート
- ハイパーメディア・オンライン・コミュニティによる知的能力増強を目指した移植の技術者
- Memexとの出会い
- コンピュータ技術者に
- リックライダーとサザランドの影響
- 人間の知的能力の増強
- マウスの発明
- NLSとタイムシェアリング・システム
- 伝説のプレゼンテーション
- ARPANETの接続実験
- NLSの凋落
- ブートストラップ・インスティチュート