関連サイト
本書の関連ページが用意されています。
内容紹介
Googleオプティマイズは、無料でも使えるウェブテストツールです。ウェブサイトを訪れたユーザーを対象に、サイトデザイン、レイアウト、コンテンツなどを複数パターン用意して、どれが成果に結び付いたかというテストを実施できます。パーツが異なる複数のパターン(AとB、あるいは3つ以上)をランダムに比較する「A/Bテスト」のほかに、同じ内容で別個のウェブページを比較する「リダイレクトテスト」、複数のパーツが異なる「多変量テスト」を実施することが可能です。
こういったウェブテストは、従来は思いのほかコストも手間もかかかるものでしたが、Googleオプティマイズは、無料で使うことができ、簡単にパターンの作成から分析までを行える画期的なツールです。専門のデザイナーやエンジニアがいないチームや、HTMLやCSSに詳しくない担当者でも、ビジュアルエディタを使用してウェブブラウザ上でテストパターンを作成し、テストを実施することが可能です。
本書は、ウェブテストの説明からはじまり、Googleオプティマイズの使い方、キャッチコピーやテキスト、バナーやメインビジュアルといったコンテンツを効果的に作成する方法、ツールを連携させてデータを可視化する方法まで、Googleオプティマイズを活用している現場の担当者が経験に基づいて説明しています。さらに、GoogleアナリティクスやGoogleデータポータル、GoogleスプレッドシートなどのGoogleのツール群と連携することで、より深い分析やわかりやすい視覚化を実現するテクニックなども解説しています。
しかし、ウェブテストを行うことは「手段」であって「目的」ではありません。そこで、本書では、単にGoogleオプティマイズの使い方を説明するのではなく、正しいテストの行い方やテストに対する考え方を理解してから、テストを実施するという構成になっています。テストにおいてもっとも重要である「仮説を立てて設計する」「レポートをもとに判断する」といったことは、私たち人間が行わなければいけないからです。したがって、マーケティングの知識がない人でも活用できるように、その前提となるウェブマーケティングの基礎についても、事例を挙げながら説明しています。
近年のウェブサイトでは、やるべきことが増えてきています。特に少人数で運営しているウェブサイトでは、担当者の負担も増大しているでしょう。そんな中でも、コンバージョンを最大化していくための強い武器となるのがウェブテストです。本書を参考にしてGoogleオプティマイズを導入・活用し、サイト改善に役立ててください。
書誌情報
- 著者: 井水 大輔, 大柄 優太, 工藤 麻里, 瀧 里絵, 針替 健太, Tiger(松本 大河)(著), 小川 卓, 江尻 俊章(監修)
- 発行日: 2018-11-24 (紙書籍版発行日: 2018-11-24)
- 最終更新日: 2018-11-24
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 256ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF
- 出版社: マイナビ出版
対象読者
著者について
井水 大輔
上場企業にて中小企業のウェブサイトサポートを数多く経験したのち、2011年に株式会社S-FACTORYを設立。ウェブコンテンツの制作や運用コンサルティングを中心に、企業の「作戦」を練り実行を支援。ビジネスに成果を出す仕組みづくりで売り上げ向上に貢献している。そのかたわら、WACAウェブ解析士認定講師として、大手広告代理店をはじめ、ウェブ制作会社、PCスクールなどのウェブマーケティングを活用する人達の育成にも力を入れている。LinkedInラーニングトレーナー。WACA認定ウェブ解析士マスター。著書・寄稿として、『Googleデータスタジオによるレポート作成の教科書』(共著)『ウェブ解析士認定試験公式テキスト』(共著)、『Web担当者forum』『Web Designing』『テレコムフォーラム』など、多数。大阪府出身。趣味は旅とバスケ。
大柄 優太
1987年生まれ、栃木県出身。ウェブコンサルタントとして、事業の計画立案やウェブ広告・SNS運用を中心とした集客施策で企業を支援している。アクセス解析を元にした売り上げ改善の仕組みづくりを得意としており、WACA認定ウェブ解析士マスターとして大学や各種セミナーで登壇し、デジタルマーケティングに関する講義なども行っている。
工藤 麻里
株式会社リクルートにてログシステムの担当や『webR25』のメディア担当を経験後、現在はウェブメディアの基盤システム「Media Weave(r メディア・ウィーバー)」を提供する株式会社日本ビジネスプレスにて、ウェブ解析やA/Bテストの知見を提供し、『JBpress』(http://jbpress.ismedia.jp/)および各メディア向けのグロースハックに挑戦中。株式会社HAPPY ANALYTICSにて、本書の監修者である小川卓の秘書も務める。
瀧 里絵
2009年より、NRIネットコム株式会社に勤務。大手電気メーカーグループ会社を経て、2005年に野村総合研究所グループに入社。ウェブディレクターとして、大手クレジットカード会社、損害保険会社、自動車メーカーなどのウェブサイト構築・運用などを担当。その後、デジタルマーケティング分野に転身。現在は、大手家電メーカー、建材メーカー、自動車メーカーなどのデジタル広告運用やウェブサイト分析などを担当し、企業のデジタルマーケティング活動を支援。
針替 健太
学生の頃から個人でメディア運営を行っており、そのままアフィリエイトで食べていくか釣具屋さんに就職するか迷っているときに、たまたま就活イベントで誘われたナイル株式会社に入社。個人メディアで培ったノウハウを元に、国内最大級のアプリ情報メディア『Appliv』(https://app-liv.jp/)に立ち上げから携わり、オペレーション構築やウェブ解析、SEO、広告運用などのデジタルマーケティングに本格的に取り組む。現在は、メディア責任者として数十名のメンバーをまとめると同時に、個人でも中小企業を中心にウェブサイトのマーケティングをまるっとサポートする活動もしている。
Tiger(松本 大河)
株式会社パイプライン代表取締役。1974年東京生まれ。デジタルハリウッド大学院デジタルコンテンツマネジメント修士。DTP黎明期に、雑誌編集にてエディトリアル・デザイン&コンテンツ・プロデュースに目覚め、ウェブのフィールドに進出。地域活性から、有名媒体のコマーシャル制作、上場企業の商品ブランディングまで幅広くプロデュース。Web制作&集客マーケティング事業と並行し、東京都職業訓練校でウェブマーケティング講座で教鞭を執るなど、人材育成も手掛けている。著書として『Web集客が驚くほど加速するベネフィットマーケティング「ベネマ集客術」』『ベネマ集客術式 毎日1分Web集客のツボ 』がある。
小川 卓
ウェブアナリストとしてリクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンなどに勤務後、独立。複数社の社外取締役、大学院の客員教授などを通じてウェブ解析の啓蒙・浸透に従事。株式会社HAPPY ANALYTICS代表取締役。主な著書に『ウェブ分析論』『ウェブ分析レポーティング講座』『マンガでわかるウェブ分析』『Web サイト分析・改善の教科書』『あなたのアクセスはいつも誰かに見られている』『「やりたいこと」からパッと引ける Google アナリティクス 分析・改善のすべてがわかる本』などがある。
江尻 俊章
福島県いわき市生れ。2000年株式会社環を創業。日本でもっとも早くからウェブ解析コンサルティングを行い、産学共同研究をもとにウェブ解析ツール「アクセス刑事」や「シビラ」を開発。ウェブサイトに留まらないビジネスに踏み込む解析を得意とし、業績急拡大の事例を豊富に持つ。2012年、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)代表理事就任。2013年株式会社環がソフトバンク・テクノロジー株式会社と業務資本提携。現在は、ウェブ解析士協会代表理事と情報価値研究所株式会社の代表取締役。著書として『繁盛するWebの秘訣「ウェブ解析入門」〜Web担当者が知っておくべきKPIの活用と実践』(2011年・技術評論社刊)などがある。
目次
Chapter 1 データドリブンなウェブテストの基本
- 1-1 データを使った確実なサイト改善方法
- 1-2 ウェブテストの重要性
- 1-3 効率的なウェブテスト運用
Chapter 2 Googleオプティマイズを使ったテスト ~設定からはじめのテストまで~
- 2-1 Googleオプティマイズとは
- 2-2 Googleオプティマイズの設定
- 2-3 テストを作成してみよう
- 2-4 ターゲット設定の利用シーンと注意点
Chapter 3 パターン作成の基本
- 3-1 パターンとは
- 3-2 ビジュアルエディタの使い方
- 3-3 パターンを編集する
- 3-4 作成したパターンをプレビューする
Chapter 4 テストの実施とレポートの作成
- 4-1 テストを開始する
- 4-2 レポートを確認する
- 4-3 テスト実行中の変更
- 4-4 テストを終了する
- 4-5 テストを評価し、アクションを決める
Chapter 5 効果的なクリエイティブの作成
- 5-1 ウェブマーケティングにおけるPDCA
- 5-2 ファーストビュー
- 5-3 ライティング
- 5-4 ランディングページ
- 5-5 テストパターンのクリエイティブの作成
Chapter 6 ウェブテストを支えるコンセプトと技術
- 6-1 ウェブテストのためのウェブマーケティングの基礎
- 6-2 行動心理から紐解く「12STEPフレームワーク」
- 6-3 データの可視化