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内容紹介
進化し続けるブロックチェーン「イーサリアム」。その思想を知らなければ次世代のビジネスは作れない!
― 過大な期待と幻滅が入り混じるブロックチェーンの中で、「イーサリアム」は、契約を自動化するスマートコントラクトや、Dappsと呼ばれる分散アプリケーションといった技術を生み出し、ブロックチェーンを新世代のビジネス基盤へと進化させています。本書は、その普遍的な技術思想と基本要素を知るための格好の一冊です。取り上げるテーマは、仮想マシン、ウォレット、暗号資産の移動、プログラミング言語、社会的役割など。ノンプログラマーの方もプログラマーの方も、ブロックチェーンをビジネスに導入する前に知っておきたいイーサリアムの基本をたっぷり解説しています。
書誌情報
- 著者: Chris Dannen(著), ウイリング(訳), ICOVO AG(監訳)
- 発行日: 2019-03-18 (紙書籍版発行日: 2019-03-18)
- 最終更新日: 2019-03-18
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 328ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: インプレス
対象読者
イーサリアムやブロックチェーンの技術的・社会的側面に興味のある方。
著者について
Chris Dannen
暗号通貨取引とシードステージのベンチャー投資に焦点を当てたハイブリッドな投資ファンドIterative Instinctのパートナー兼創立者。本書は、同氏による4冊目の著作に当たる。以前はFast Companyの編集主任、現在はQuartzやBloombergなど主要な出版社の技術コンテンツの相談役を担っている。バージニア大学卒で、現在ニューヨークに暮らす。
ウイリング
大手IT系企業の翻訳を中心に行っている翻訳/編集プロダクション。IT系の翻訳者を多く抱え、ソフトウェア、マニュアル、ヘルプ、マーケティングマテリアルなど、多岐にわたるローカライズをグローバルに手がける。書籍の編集/DTPも行っている。
ICOVO AG
新規プロジェクトによる資金調達のエコシステムをテクノロジーの力で健全化し、正しく普及させることをミッションに掲げて2018年、スイスに設立。投資家保護の仕組みを実装したプラットフォームICOVOを提供。透明性を確保して投資家に利益分配するプロトコル「DAICO Reflux」を考案し、そのSolidityコードをオープンソース化するなど、ブロックチェーン市場の活性化に貢献する。
目次
著者紹介
テクニカルレビューアー紹介
第1章 イーサリアムはなぜ経済を作るのか
- 1.1 ブロックチェーンの知識ギャップを埋める
- 1.2 イーサリアムが実現するもの
- 1.3 ブロックチェーンを構成する3つの要素
- 1.4 通貨や商品・サービスとしてのイーサ
- 1.5 強みはプロトコルにあり
- 1.6 スマートコントラクトは(実際には)何をするのか
- 1.7 データはどこへ
- 1.8 EVMを知る
- 1.9 イーサリアムは何に適しているか
- 1.10 どこに適合するのかを決める
- 1.11 今すぐ何を構築できるのか
- 1.12 まとめ
第2章 ウォレットから理解するトランザクション
- 2.1 ウォレットをコンピューティングの比喩で説明する
- 2.2 銀行の窓口係
- 2.3 従来の銀行業務との決別
- 2.4 暗号化はどのように信頼をもたらすのか
- 2.5 システム要件
- 2.6 推奨事項:ParityとGethの使用
- 2.7 いよいよMist!
- 2.8 ではブロックチェーンとは何なのか
- 2.9 暗号通貨の匿名性
- 2.10 まとめ
第3章 EVMが世界を1つの巨大なコンピューターにする
- 3.1 これまでの中央銀行ネットワーク
- 3.2 仮想マシンとはいったい何か
- 3.3 EVMは何を行うのか
- 3.4 EVMアプリケーションはスマートコントラクトと呼ばれる
- 3.5 ステートマシンについて
- 3.6 EVMの心臓部の働き
- 3.7 ブロック:状態変更の履歴
- 3.8 状態遷移機能におけるマイニングの位置づけ
- 3.9 EVMでの時間のレンタル
- 3.10 gasとは何か
- 3.11 gasの取り扱い
- 3.12 アカウント、トランザクション、メッセージ
- 3.12 トランザクションとメッセージ
- 3.14 EVMの命令コード
- 3.15 まとめ
第4章 スマートコントラクトのためのSolidityブログラミング
- 4.1 はじめに
- 4.2 グローバルバンキングが(ほぼ)現実のものに
- 4.3 補完通貨
- 4.4 EVMのプログラミングを学ぶ
- 4.5 設計の根拠
- 4.6 形式的証明の重要性
- 4.7 自動証明登場
- 4.8 テスト、テスト、またテスト
- 4.9 コードを読むためのヒント
- 4.10 Solidityのステートメントと式
- 4.11 値型
- 4.12 グローバル特別変数、単位、関数
- 4.13 まとめ
第5章 スマートコントラクトとトークンの発行
- 5.1 バックエンドとしてのEVM
- 5.2 どんなものによっても裏付けられる資産
- 5.3 暗号通貨は時間の単位
- 5.4 人類のシステムで収集品が果たす役割
- 5.5 高価値のデジタル収集品用プラットフォーム
- 5.6 トークンはスマートコントラクトのカテゴリー
- 5.7 テストネットでのトークンの作成
- 5.8 最初のコントラクトのデプロイ
- 5.9 まとめ
第6章 イーサのマイニングとコンセンサスのプロセス
- 6.1 ポイントは何か
- 6.2 イーサの原点
- 6.3 マイニングの定義
- 6.4 どれが本物か
- 6.5 DAGとノンスはどうなっているのか
- 6.6 すべてはブロック時間を短縮するため
- 6.7 イーサリアムでは廃止ブロックをどのように使用するのか
- 6.8 採掘難易度爆弾
- 6.9 ブロックとトランザクションの祖先の評価
- 6.10 イーサリアムとビットコインでのツリーの使用方法
- 6.11 フォーク
- 6.12 マイニングのチュートリアル
- 6.13 GethコンソールによるEVMコマンドの実行
- 6.14 フラグによるGethの起動
- 6.15 マイナーの始動
- 6.16 テストネットでのマイニング
- 6.17 GPUマイニングリグ
- 6.18 複数のGPUがあるプールでのマイニング
- 6.19 まとめ
第7章 クリプトエコノミクスのインパクト
- 7.1 これまでの道のり
- 7.2 なぜクリプトエコノミクスは有用なのか
- 7.3 ブロックの速度がなぜ重要なのか
- 7.4 イーサの発行方式
- 7.5 よくある攻撃シナリオ
- 7.6 クリプトエコノミクスの詳細
- 7.7 まとめ
第8章 分散型アプリケーションのデプロイ
- 8.1 スマートコントラクトについて考えるための7つの方法
- 8.2 分散型アプリケーションコントラクトデータモデル
- 8.3 EVMバックエンドはJSフロントエンドとどのように対話するか
- 8.4 ウェブ3がまもなく登場
- 8.5 JavaScript APIを試す
- 8.6 EVMでのMeteorの使用
- 8.7 コンソールでのコントラクトの実行
- 8.8 プロトタイピングに関する推奨事項
- 8.9 サードパーティーデプロイライブラリー
- 8.10 まとめ
第9章 プライベートチェーンとパブリックチェーン
- 9.1 プライベートチェーンとパーミッションドチェーン
- 9.2 ローカルプライベートチェーンのセットアップ
- 9.3 新しいチェーンで使用するオプションのフラグ
- 9.4 実稼働環境でのプライベートブロックチェーンの使用
- 9.5 まとめ
第10章 イーサリアムの応用領域
- 10.1 至るところにチェーン
- 10.2 イーサリアムのIoT
- 10.3 小売りと電子商取引
- 10.4 コミュニティーと政府の融資
- 10.5 人間と組織の行動
- 10.6 金融と保険への応用
- 10.7 在庫システムと会計システム
- 10.8 ソフトウェア開発
- 10.9 ゲーム、ギャンブル、投資
- 10.10 まとめ
第11章 イーサリアムが約束する未来
- 11.1 誰がソフトウェア開発者を分散化の世界に導いているのか
- 11.2 イーサリアムのリリーススケジュール
- 11.3 今後どうなるのか
- 11.4 その他の面白そうなイノベーション
- 11.5 イーサリアムロードマップの全体像
- 11.6 イーサリアムの約束