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内容紹介
本書では、技術者だけでなく、IT基盤の方向性の検討や戦略の立案、意思決定を行う立場の方が、導入前の検討を実践できる内容を盛り込みました。具体的には、コンテナの特徴、導入時の検討項目、注意点などのチェックリストを設け、システム構成例などを解説図にまとめ、要点を把握しやすいようにしました。また、大規模データセンタ向けのコンテナ基盤構築の経験がない技術者でも、その基礎を理解できるよう、Docker(v20.10.系)のインストール手順、使用法などを具体的に記載しています。
さらに実践的な解説内容としては、Docker Composeによるコンテナの連携、Swarmモードによるコンテナのクラスタ化、GUI管理ツールによる管理手法、コンテナ基盤における仮想ネットワークの構築、DVD、音源などの周辺機器の使用例、インターネットに接続しない社内コンテナ環境の構築、そして、複数コンテナによるオーケストレーションを実現する人気のKubernetesなどの解説を網羅しています。なお、今回出版される第3版では、Rootless Docker、ネットワーキング(Ipvlan)、認証付きプライベートレジストリ、K3sなど、Dockerを取り巻く最新のエコシステムについての加筆に加え、新たに商用版コンテナ管理基盤のEzmeral Runtime Enterpriseの構築手順、使用法など、2022年時点での最新のトピックを取り上げました。
書誌情報
- 著者: 古賀政純
- 発行日: 2023-02-21 (紙書籍版発行日: 2023-02-21)
- 最終更新日: 2023-02-21
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 520ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: インプレス
対象読者
技術レベル:中級。過去にLinuxを使ってシステム提案、日常業務を担当、導入、保守経験があるが、Dockerについては勘所や具体的な操作方法を知らないレベル
著者について
古賀政純
兵庫県伊丹市出身。1996年頃からオープンソースに携わる。2000年に入社後、UNIXサーバーのSE及びスーパーコンピューターの並列計算プログラミング講師を担当。科学技術計算サーバーのSIの経験も持つ。2005年、大手企業のLinuxサーバー提案で社長賞受賞。2006年、米国ヒューレット・パッカードからLinux技術の伝道師として「OpenSource and Linux Ambassador Hall of Fame」を2年連続受賞。オープンソースを活用したサーバーのSEとしてプリセールスMVPを4度受賞。現在は、Hadoopを軸にオープンソースを駆使する大規模サーバーのプリセールスSEとして、技術検証及び執筆に従事。Red Hat Certified Engineer、Novell Certified Linux Professional、Red Hat Certified Virtualization Administrator、EXIN Cloud、Red Hat OpenStack、HPE ASE、Hadoop(CCAH)などの技術者認定資格を保有。著書に「Hadoopクラスター構築実践ガイド」「OpenStack 実践ガイド」「CentOS 8実践ガイド [サーバ構築編]」「Rocky Linux&AlmaLinux実践ガイド」などがある。趣味はレーシングカートとビリヤード。
目次
はじめに
- 本書が想定する読者対象/本書の構成
- 本書の表記/実行環境
第1章 Docker とは?
- 1-1 Docker の誕生
- 1-2 Docker のもたらす環境
- 1-3 新たな IT インフラへの移行
- 1-4 Docker に向くシステム、向かないシステム
- 1-5 Docker の課題
- 1-6 コンテナのアーキテクチャ
- 1-7 まとめ
第2章 コンテナ導入前の準備
- 2-1 導入前の検討項目
- 2-2 Docker を稼働させる OS の選択要件
- 2-3 Docker のエディション
- 2-4 本書における Docker 導入前の確認と準備
- 2-5 まとめ
第3章 Docker Community Edition
- 3-1 物理サーバの CPU に関する留意点
- 3-2 メモリおよびディスクに関する留意点
- 3-3 Docker ホストとしての OS のインストール
- 3-4 Docker 利用のためのパーティショニング例
- 3-5 Docker CE のインストール(Rootful モード)
- 3-6 Docker CE のインストール(Rootless モード)
- 3-7 Docker の基本操作/3-8 Docker の各種コンポーネント
- 3-9 Docker イメージとコンテナ
- 3-10 systemd に対応したコンテナの利用
- 3-11 ホスト OS からコンテナへのディレクトリ提供
- 3-12 データ専用コンテナ
- 3-13 イメージのインポートとエクスポート
- 3-14 Docker イメージのセーブとロード
- 3-15 リソース使用状況の確認
- 3-16 まとめ
第4章 Dockerfile
- 4-1 Dockerfile を使ったイメージの作成
- 4-2 Dockerfile にプロキシサーバの情報を入れない方法
- 4-3 ホスト OS から Docker イメージへのファイルコピー
- 4-4 Dockerfile におけるコマンドの自動実行
- 4-5 CMD 命令と ENTRYPOINT 命令の関係
- 4-6 社員食堂の Web サイトの構築
- 4-7 Dockerfile の利用指針
- 4-8 まとめ
第5章 ネットワーキング
- 5-1 ホスト OS 上でのコンテナ間の通信
- 5-2 複数の物理ホスト OS で稼働するコンテナ同士の通信
- 5-3 非 Swarm 環境における Macvlan の利用
- 5-4 Swarm 環境における Macvlan の利用
- 5-5 複数サービスの一括管理
- 5-6 IPvlan ネットワーク
- 5-7 まとめ
第6章 資源管理
- 6-1 Docker における CPU 資源管理
- 6-2 メモリ容量の制限
- 6-3 I/O 帯域幅の制限
- 6-4 GUI アプリケーション用コンテナ
- 6-5 コンテナでの DVD の利用
- 6-6 コンテナでのサウンドプレイヤの利用
- 6-7 コンテナでの Web カメラの利用
- 6-8 まとめ
第7章 管理ツール
- 7-1 Docker Compose とは?
- 7-2 Docker イメージの社内配信、集中管理
- 7-3 セキュリティ管理ツール
- 7-4 GUI 管理ツール
- 7-5 仮想端末で稼働する管理ツール
- 7-6 まとめ
第8章 Kubernetes によるコンテナオーケストレーション
- 8-1 Kubernetes とは?
- 8-2 Pod
- 8-3 コンテナによる冗長システム
- 8-4 永続的ストレージを使うブログサイトの構築
- 8-5 Kubernetes 対応の管理ツール
- 8-6 軽量 Kubernetes
- 8-7 まとめ
第9章 コンテナ管理プラットフォーム
- 9-1 コンテナ管理ソフトウェアとは
- 9-2 Kubernetes アプリケーションの配備
- 9-3 まとめ