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内容紹介
●AI&ソフトウェアテストにおける世界的な第一人者が、AIをソフトウェアテストと品質保証の視点から解説!
本書は、『Artificial Intelligence and Software Testing: Building systems you can trust』(BCS, The Chartered Institute for IT:英国コンピュータ協会 刊)の翻訳書です。
AI(Artificial Intelligence:人工知能)は、ソフトウェアに新しい可能性をもたらすとともに、私たちの生活にも大きな変化を起こしました。もちろん、その品質保証のスタイルも大きな変更を余儀なくされました。本書は、AIをソフトウェアテストと品質保証の視点から解説し、複雑なAIシステムをどのように信頼のあるシステムにしていくかを読者に示します。
AIは、その機能品質の担保の難しさというデメリットだけではなく、テスト自動化等々のソフトウェアテストに活用できるというメリットも注目され始めています。本書では、これらについても扱います。また、シフトライトテスト(リリース後にユーザーフィードバックを素早く製品に反映すること)や、AIOps(AIを活用したIT運用管理)といったトピックなど、AIにおける品質保証とテストについても扱います。
AI開発を行なうITエンジニアやテスト担当者に一読いただきたい一冊です。
書誌情報
- 著者: Adam Leon Smith, Rex Black, James Harold Davenport, Joanna Olszewska, Jeremias Rößler, Jonathon Wright(著), 高橋 寿一(訳)
- 発行日: 2025-11-26 (紙書籍版発行日: 2025-11-26)
- 最終更新日: 2025-11-26
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 232ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: インプレス
対象読者
著者について
Adam Leon Smith
ヨーロッパを拠点とする、AIと品質の両方に特化したコンサルティング、トレーニング、および製品開発会社であるDragonfly社の最高技術責任者(CTO)。
Rex Black

40年にわたるソフトウェアおよびシステムエンジニアリングに従事した経験を持つとともにRBCS社(www.rbcs-us.com)の社長として、コンサルティング、トレーニング、エキスパートサービスを提供している。
James Harold Davenport

教育ディプロマ、数学修士、文学修士、博士、名誉理学博士、応用数学研究所フェロー(FIMA)、英国公認数学者、英国コンピュータ学会フェロー(FBCS)、認定情報技術者(CITP)、国立ティーチングフェロー(NTF)。
Joanna Olszewska

英国のコンピュータ科学者。理学士号(優等学位)、理学修士(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)、博士(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)を取得し、英国技術士(チャータード・エンジニア)、英国公認科学者(チャータードサイエンティスト)、英国コンピュータ学会フェロー(FBCS)、高等教育アカデミーフェロー(FHEA)、IEEEシニアメンバー(SMIEEE)の資格を持つ。
Jeremias Rößler

ザールラント大学でコンピュータサイエンスの博士号を取得し、ソフトウェア開発者およびテスト担当者として10年以上の経験を持つ。テスト自動化にAIを導入したドイツ拠点のスタートアップ、@retest_en社(https://retest.de)の創設者兼CEOを務め、現在はSAP社に勤務。
Jonathon Wright

戦略分野の思想的リーダーであり、卓越したテクノロジーエバンジェリスト。新興テクノロジー、イノベーション、オートメーションを専門とし、20年以上にわたりグローバル企業で国際的な経験を積んできた。
高橋 寿一

情報工学博士。1964 年東京生まれ。フロリダ工科大学大学院にてCem Kaner 博士(探索的テストの考案者)、James Whittaker博士(「『テストから見えてくる グーグルのソフトウェア開発』著者)にソフトウェアテストの指導を受けたあと、広島市立大学にてソフトウェアテストの自動化の研究により博士号取得。米Microsoft社・独SAP社でソフトウェアテスト業務に従事後、ソニー(株)でDistinguished Engineer および品質担当部長を経て、現在はマネーフォワードCQO(Chief Quality Officer)・AGEST Inc.取締役・コンサルタントなど、多くの実務でソフトウェアテストに従事する。
主な著書:『 知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト 第3版 アジャイル・AI時代の必携教科書』翔泳社、『 ソフトウェア品質を高める開発者テスト 改訂版 アジャイル時代の実践的・効率的でスムーズなテストのやり方』翔泳社、『 現場の仕事がバリバリ進む ソフトウェアテスト手法』技術評論社
目次
日本語版の刊行にあたって── 翻訳・監修者による前書き
推薦のことば
目次
- 図表一覧
- 略語
- 用語
序文
翻訳・監修者まえがき 《高橋 寿一》
第1章 イントロダクション 《Rex Black》
- 1-1 AIテストの課題
- 1-2 まとめ
第2章 信用できるAIと品質 《Adam Leon Smith》
- 2-1 AIに対する信用
- 2-2 AIの品質問題
- 2-2-1 問題1 動作仕様のないAIシステム(自動化)
- 2-2-2 問題2 不確かな回答
- 2-2-3 問題3 複雑なデータを扱う
- 2-2-4 問題4 システムの複雑性
- 2-2-5 問題5 自己最適化
- 2-2-6 問題6 人間の能力とAI
- 2-2-7 問題7 バイアス/2-2-8 問題8 変化(ドリフト)
- 2-2-9 問題9 自動化バイアス
- 2-3 AIソフトウェアの品質測定モデル/2-3-1 機能適合性
- 2-3-2 コンテキストの網羅性と完全性
- 2-3-3 柔軟性と適応性/2-3-4 堅牢性
- 2-3-5 透明性と説明可能性
- 2-3-6 社会的・倫理的リスクの軽減
- 2-3-7 制御性
- 注意 利用時品質/2-4 AIの品質規制
- 2-4-1 一般データ保護規則(GDPR)/2-4-2 EUのAI規制案
- 2-5 まとめ
第3章 品質とバイアス 《James Harold Davenport》
- 3-1 バイアス定義の推論と帰結
- 注意 2つのうち1つを選ぶ
- 3-2 日常生活におけるバイアス
- 3-2-1 価格は本質的に偏っている(価格バイアス)
- 3-2-2 ターゲティング広告のバイアス
- 3-3 意図しないバイアス/3-3-1 データのバイアス
- 3-3-2 過去データのバイアス
- 3-3-3 ラベルのバイアス
- 3-3-4 データ処理のバイアス
- 3-3-5 人間のバイアス
- 3-4 シンプソンのパラドックス
- 監修・補足 シンプソンのパラドックス
- 監修・補足 合格率と男女比のパラドックス
- 3-5 まとめ
第4章 機械学習システムのテスト 《Adam Leon Smith》
- 4-1 テスト担当者の役割
- 4-2 機械学習の性質
- 4-2-1 テストレベル
- 監修・補足 マイクロサービス間のエンドツーエンドテスト
- 4-3 テストのメトリクス/注意 パフォーマンスという言葉について
- 監修・補足 混同行列
- 4-4 テスト技術/4-4-1 組み合わせテスト
- 監修・補足 105 通りのテストケース/4-4-2 ニューロンカバレッジ
- 監修・補足 ニューロンカバレッジ
- 4-4-3 経験ベースのテスト
- 4-4-4 メタモルフィックテスト
- 監修・補足 メタモルフィックテスト
- 4-4-5 A/Bテスト/4-4-6 専門家の活用
- 4-4-7 敵対的テスト/4-4-8 バックツーバックテスト
- 4-5 AI固有の特性をテストする/4-5-1 自己最適化システム
- 4-5-2 自律システム/4-5-3 アルゴリズムバイアス、サンプリングバイアス、不適切なバイアス
- 4-6 非決定論的システム
- 4-7 透明性、説明可能性、解釈可能性
- 4-8 まとめ
第5章 AIベースのテストの自動化 《Jeremias Rößler》
- 5-1 品質保証
- 5-1-1 オラクル問題
- 5-2 マニュアルテストと自動テスト
- 注意 本章で扱う自動化
- 5-3 ユニットテストの自動化
- 5-3-1 ユニットテストのテストオラクル
- 5-3-2 前提条件とパラメータ
- 5-3-3 プロトコルと内部状態
- 5-3-4 テストコード生成
- 5-3-5 明確な焦点と意図
- 5-3-6 ユニットテストにおけるAI――まとめ
- 5-4 UIレベルのテストの自動化/5-4-1 UIテストのためのテストオラクル
- 5-4-2 前提条件、パラメータ、再現性、相互運用性
- 5-4-3 モンキーテスト
- 5-4-4 テストの選択と優先順位付け
- 5-4-5 UIオブジェクトの識別と識別子の選択
- 5-4-6 ビジュアルテストの自動化/5-4-7 UIレベルのテスト自動化――概要
- 5-5 ソフトウェア品質保証における他のタスクへのAIの適用/5-5-1 バグの管理/5-5-2 異常検知
- 5-5-3 リスク予測とバグ推定/5-5-4 手動テストの工数見積もり/5-5-5 バグ分析
- 5-5-6 AIを他の仕事に応用する――まとめ/5-6 テスト支援ツールの評価
- 5-6-1 AIベースのテストアプローチのメトリックス
- 5-6-2 ツールベンダーの主張を評価する
- 5-6-3 投資利益率(ROI)
- 5-6-4 テストケース作成ツールの評価
- 5-6-5 評価ツールのサポート――まとめ
- 5-7 AIにとって今後も困難が予想される課題
- 5-8 まとめ
第6章 ソフトウェアテストのオントロジー 《Joanna Isabelle Olszewska》
- 6-1 オントロジーについて
- 6-1-1 コンピュータサイエンスにおけるオントロジー
- 6-2 オントロジーとAI
- 6-2-1 ソフトウェア工学におけるオントロジー/6-3 ソフトウェアテストのためのオントロジー利用
- 6-3-1 例1 ウェブサービスオントロジーのためのソフトウェアテスト
- 6-3-2 例2 OntoTestオントロジー
- 6-3-3 例3 ソフトウェアテストオントロジー(統合オントロジー)
- 6-3-4 例4 ソフトウェアテストオントロジーの参照オントロジー
- 6-3-5 例5 AI-Tオントロジー
- 6-4 オントロジー駆動のソフトウェアテスト動向/6-4-1 オントロジー要件
- 6-4-2 オントロジーの説明可能性
- 6-4-3 オントロジーアプリケーション
- 6-5 まとめ
第7章 デジタルツインのメタバースにおけるシフトライトテスト 《Jonathon Wright》
- 7-1 テストのシフトライトアプローチ
- 7-1-1 シフトライトとシフトレフトの比較
- 7-2 コグニティブエンジニアリング原理
- 7-2-1 コグニティブエンジニアリング分野
- 7-3 シフトライトにおけるデジタルツインコンセプト
- 7-4 [ケーススタディ]パンデミック時に地域社会の安全を支援する
- 7-4-1 COVID-19の接触追跡プラットフォームのテスト
- 7-5 [ ケーススタディ]スマートシティのデータ交換――メタバースにおけるテスト/7-5-1 メタバースのコンセプトを現実世界のテストに応用
- 7-6 メタバースへの移行
- 7-6-1 ゲーミフィケーション、無限の組み合わせを有するポケモンGOの教訓
- 7-7 革命より進化
- 7-8 まとめ
