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内容紹介
ハイパフォーマンス組織を実現する方策のエッセンス!―本書では、LeanとDevOpsといった開発・運用スタイルがどのように実践されているのかを科学的に調査。こうしたスタイルが、開発組織や組織全体のパフォーマンスのほか、組織文化、リーダーシップ/マネジメントとどう関連しているかを明らかにする。
■『これはアジャイル、リーン、DevOpsの概念的根拠に関して新境地を開く本ではない。むしろもっと貴重なものを提供してくれる』― Cameron Haight, VMware南北アメリカ大陸担当バイスプレジデント兼CTO
■『現代の、何につけてもソフトウェアが中心、という未曾有の世界で生き残りを図るCEO、CFO、CIOに必須の洞察力を授けてくれる本』― Thomas Limoncelli, The Practice of Cloud System Administrationの共著者
■『本書では「速度か安定性か」という2分化の考え方に異論を投げかけるエビデンスを示す。「速度は安定性に依存する。効果的なプラクティスを実践すれば速度も安定性も高められる」と主張』― Martin Fowler, アジャイルソフトウェア開発、エクストリームプログラミングなどの提唱者
◇米Amazonのカテゴリーでベスト10!―2018/08/17時点。Software Development、Operations Research、Information Managementの3カテゴリー◇
◎本書は『Accelerate: The Science of Lean Software and DevOps』の翻訳書です。
書誌情報
- 著者: Nicole Forsgren Ph.D., Jez Humble, Gene Kim(著), 武舎広幸, 武舎るみ(訳)
- 発行日: 2018-11-22 (紙書籍版発行日: 2018-11-22)
- 最終更新日: 2018-11-22
- バージョン: 1.0.0
- ページ数: 320ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: インプレス
対象読者
ソフトウェア開発に関わる人。ソフトウェア開発組織のCEO/CTOから現場の開発者まで。
著者について
Nicole Forsgren Ph.D.
DORA(DevOps Research and Assessment)社のCEO兼主任研究員。DevOpsに関するものでは過去最大規模の研究を率いる主任研究者として最も知名度が高いが、教授職およびパフォーマンスエンジニアも兼務し、研究成果を複数の学会誌に発表してきた。
Jez Humble
『TheDevOps Handbook』『Lean Enterprise』『Continuous Delivery』(Jolt Awardを受賞)の共著者。DORA社を立ち上げ、高業績のチームの育成法を研究するかたわら、カリフォルニア大学バークレー校で教鞭も執っている。
Gene Kim
Tripwireの創業に参加しCTOを13年務めた後、IT Revolutionを創業しDevOpsなどに関する調査・研究を行っている。『The Phoenix Project』『The DevOps Handbook』『The Visible Ops Handbook』の共著者。多彩な受賞歴を誇る。「DevOps Enterprise Summitカンファレンス」も主催している。
武舎広幸
マーリンアームズ株式会社代表取締役。機械翻訳など言語処理ソフトウェアの開発と人間翻訳に従事。国際基督教大学の語学科に入学するも、理学科(数学専攻)に転科。山梨大学大学院修士課程に進学し、ソフトウェア工学を専攻。修了後、東京工業大学大学院博士課程に入学。米国オハイオ州立大学大学院、カーネギーメロン大学機械翻訳センター(客員研究員)に留学したのち、満期退学後、マーリンアームズ株式会社を設立。
武舎るみ
マーリンアームズ株式会社取締役。心理学およびコンピュータ関連の書籍翻訳のほか、フィクションの翻訳にも従事。オンライン翻訳講座の運営も行っている。学習院大文学部英米文学科卒。
目次
称賛の声
本書に寄せて
序文
クイックリファレンス―改善促進効果の高いケイパビリティ
はじめに
第1部 調査結果から見えてきたもの
第1章 業務を加速させるということ
- 1.1 「成熟度」ではなく「ケイパビリティ」に焦点を
- 1.2 エビデンスに基づいた変革のキーはケイパビリティ
- 1.3 DevOps採用の価値
第2章 開発組織のパフォーマンスを計測
- 2.1 従来の測定手法の問題点
- 2.2 望ましい尺度
- 2.3 組織のパフォーマンスとデリバリのパフォーマンス
- 2.4 変革の推進
第3章 組織文化のモデル化と測定、改善の方法
- 3.1 組織文化のモデル化と測定
- 3.2 組織文化の測定
- 3.3 Westrumモデルで予測できること
- 3.4 技術系の組織に対するWestrumモデルの意義
- 3.5 組織文化をどう変えていくか
第4章 技術的プラクティス―継続的デリバリの基本原則と効果
- 4.1 「継続的デリバリ」とは?
- 4.2 継続的デリバリの効果
- 4.3 品質に対する継続的デリバリの効果
- 4.4 継続的デリバリのプラクティス―有効性の高いものは
- 4.5 継続的デリバリの導入
第5章 アーキテクチャのキーポイント
- 5.1 システムのタイプとデリバリのパフォーマンス
- 5.2 注力すべきはデプロイとテストの容易性
- 5.3 疎結合アーキテクチャにはスケーリング促進効果も
- 5.4 必要なツールをチーム自らが選択できる
- 5.5 アーキテクチャ設計担当者が焦点を当てるエンジニアと成果
第6章 デリバリライフサイクルに情報セキュリティを組み込む
- 6.1 情報セキュリティのシフトレフト
- 6.2 「セキュアなソフト」を目指す動き
第7章 ソフトウェア管理のプラクティス
- 7.1 リーンマネジメントのプラクティス
- 7.2 負担の軽い変更管理プロセス
第8章 製品開発のプラクティス
- 8.1 リーン製品開発のプラクティス
- 8.2 チームによる実験
- 8.3 効果的な製品管理によるパフォーマンスの向上
第9章 作業を持続可能にするデプロイ負荷とバーンアウトの軽減
- 9.1 デプロイ関連の負荷
- 9.2 バーンアウト
第10章 従業員の満足度、アイデンティティ、コミットメント
- 10.1 従業員ロイヤルティ
- 10.2 組織文化と帰属意識の改善
- 10.3 組織のパフォーマンスに対する職務満足度の影響
- 10.4 IT業界における多様性―本調査研究で浮き彫りになった現実
第11章 変革型リーダーシップとマネジメントの役割
- 11.1 変革型リーダーシップ
- 11.2 管理者の役割
- 11.3 組織文化を改善しチームを支援するための秘訣
第2部 調査・分析方法
第12章 統計学的背景
- 12.1 第一次調査研究と第二次調査研究
- 12.2 質的と量的の2種類の調査研究
- 12.3 分析法の種類
- 12.4 記述的分析(記述統計)
- 12.5 探索的分析
- 12.6 推計予測的分析
- 12.7 予測的分析、因果的分析、機械論的分析
- 12.8 多変量解析
- 12.9 本書に掲載した調査研究
第13章 計量心理学入門
- 13.1 潜在的構成概念をもつデータの信頼性
- 13.2 潜在的構成概念は測定対象に対する考察を促す
- 13.3 潜在的構成概念はデータの見方を複数与えてくれる
- 13.4 潜在的構成概念は不良データを防ぐセーフガード
- 13.5 潜在的構成概念のシステムデータへの適用
第14章 アンケート調査を採用する理由
- 14.1 データの収集と分析を素早く行える
- 14.2 システムデータを用いたシステム全体の測定は困難である
- 14.3 システムデータによる完全な測定は困難である
- 14.4 アンケート調査によるデータは信頼できる
- 14.5 アンケート調査によってしか測定できない事柄がある
第15章 データの収集方法
第3部 改善努力の実際
第16章 ハイパフォーマンスを実現するリーダーシップとマネジメント
- 16.1 ハイパフォーマンスなチームや組織を実現する管理体制
- 16.2 リーダーシップの変革、マネジメントの変革、チームプラクティスの変革
第17章 おわりに
付録A 改善促進効果の高いケイパビリティ
- A.1 継続的デリバリの促進効果が高いケイパビリティ
- A.2 アーキテクチャ関連のケイパビリティ/A.3 製品・プロセス関連のケイパビリティ
- A.4 リーン思考に即した管理・監視に関わるケイパビリティ
- A.5 組織文化に関わるケイパビリティ
付録B 統計データ
- B.1 組織のパフォーマンス
- B.2 ソフトウェアデリバリのパフォーマンス
- B.3 品質
- B.4 燃え尽き症候群とデプロイ関連の負荷/B.5 技術的ケイパビリティ
- B.6 アーキテクチャ関連のケイパビリティ
- B.7 リーンマネジメント関連のケイパビリティ/B.8 リーン製品管理関連のケイパビリティ
- B.9 組織文化のケイパビリティ
- B.10 アイデンティティ、従業員ネットプロモータースコア(eNPS)、職務満足度
- B.11 リーダーシップ
- B.12 多様性
- B.13 その他
付録C 本調査研究で使用してきた統計的手法/C.1 調査の準備
- C.2 データの収集/C.3 バイアスの検定
- C.4 相関の検定
- C.5 分類のための検定