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内容紹介
ゲーム開発者を目指す人は必携の3DCG基礎解説技術書!
2013年に刊行の『増補改訂版(第2版)』をさらに改訂!! 2013年以降のゲームグラフィックス技術情報も網羅してアップデート。新規追加章「トゥーン・シェーディング」では、今注目のテレビアニメ調表現技術を解説!
ゲーム開発において必須となる3Dグラフィックスの基礎知識から、新旧のゲーム開発向け3Dグラフィックス技術の概要までを広く浅く学べる1冊。本文中には実際のゲーム画面や開発画面・図版を多数掲載しており、開発初心者の人や学生でも分かりやすく解説しています。
書誌情報
- 著者: 西川 善司
- 発行日: 2019-12-20 (紙書籍版発行日: 2019-12-20)
- 最終更新日: 2021-05-11
- バージョン: 1.2.0
- ページ数: 456ページ(PDF版換算)
- 対応フォーマット: PDF, EPUB
- 出版社: インプレス
対象読者
・ゲーム制作者を目指す学生(大学・専門学校・高校生・中学生)、ゲーム制作関係の社会人(ディレクター・プロデューサー・プログラマー・デザイナーなど全般)
著者について
西川 善司
テクニカルジャーナリスト。東京工芸大学特別講師(現職)および工学院大学特任教授(2020年4月より)。PC、ゲーム機、映像デバイス、自動車のハードウェア技術動向のほか、ゲーム開発、AI・ディープラーニングなどのソフトウェア関連技術の記事執筆を手掛ける。2005年よりマイクロソフト Most Valuable Professional AwardのEntertainment-XNA/Xbox/DirectX部門を15年連続受賞。
著書にインプレス刊『3Dゲームファンのためのグラフィックス講座』(単著)、『VRコンテンツ開発ガイド 2017』(共著)などがある。また、インプレスWatch、4Gamer.netなどで多数のWEB記事を連載中。
目次
まえがき
Contents
Chapter 1 リアルタイム3Dグラフィックス技術の進化の系譜
- 1980年代後半から1990年代前半 〜フラットシェーディングからテクスチャマッピング時代へ
- 1990年代中期〜家庭用ゲーム機が切り開いた民生向けリアルタイム3Dグラフィックス
- 1990年代後期〜DirectXの急速進化の歴史
- 2000年〜プログラマブルシェーダアーキテクチャの幕開け。GPUメーカー淘汰のDirectX 8 時代
- 2002/2003年〜プログラマブルシェーダ2.0と第一期DirectX 9時代
- 2004/2005/2006年〜プログラマブルシェーダ3.0と第二期DirectX 9時代
- 2007年〜プログラマブルシェーダ4.0とDirectX 10時代の始まり
- DirectX 10/SM 4.0はWindows Vista専用。厳密なバージョンコントロールで亜流バージョンはなし
- 統合型シェーダアーキテクチャと未来のDirectX
- 2008 年以降〜Windows Vista SP1と共に登場した「DirectX 10.1」
- 2009 年以降〜Windows 7 と共に提供された「DirectX 11」
- 2012 年以降〜Windows 8 と共に提供された「DirectX 11.1」
- 2013 年以降〜Windows 8.1と共に提供された「DirectX 11.2」
- 2015 年以降〜Windows 10 と共に提供された「DirectX 12」
- Column:DirectX 11とDirectX 12のパフォーマンス相違
- DirectX 12の提供と共にDirectX 11.3が登場
- DirectX 12.0とDirectX 12.1〜DirectX 11の機能レベルとDirectX 12の機能レベルの関係性
- CPUとGPUの融合とGPGPUの台頭
- 未来の3Dグラフィックスの進化の方向性は?
- Column:リアルタイムレイトレーシング導入後もラスタライズ法は継続利用されていく
Chapter 2 3Dグラフィックスの概念とレンダリングパイプライン
- 3Dグラフィックスのパイプラインの模式図
- CPUが担当する3Dグラフィックス処理部分=ゲームエンジン!?
- 頂点パイプラインと頂点シェーダ〜座標系ってなに?
- 頂点シェーダのもう1つの仕事〜頂点単位の陰影処理
- テッセレーション〜ポリゴンの分割とモデル形状の変形
- ジオメトリシェーダ 〜頂点の増減ができるすごい機能
- 頂点パイプラインの最終処理
- ピクセル単位の仕事へ分解発注するラスタライザ
- ピクセル単位の陰影処理を行うピクセルシェーダ 〜テクスチャは画像テクスチャだけではない
- レンダリング最終工程 〜レンダーバックエンド
- DirectCompute 〜待望のWindows環境下のGPGPUプラットフォーム
- DirectX Raytracingのパイプライン
Chapter 3 微細凹凸表現の基本形「法線マップ」とその進化形
- 法線マップ技術の台頭
- 法線マッピングの先にあるもの
- Column:最先端の3Dゲームグラフィックスにおける法線マップ利用事例
Chapter 4 動的影生成の主流「デプスシャドウ技法」とその進化形
- 影生成の進化の系譜
- 改良型デプスシャドウ技法
- 影生成技法に万能な方法はなし?
- Column:最新3Dゲームに見る影生成のテクニック
Chapter 5 ジオメトリシェーダとは何か
- ジオメトリシェーダの2つの活用法
- ジオメトリシェーダのアクセラレーション的活用(1) 〜ステンシルシャドウボリューム技法の影生成を加速する
- ジオメトリシェーダのアクセラレーション的活用(2) 〜ファーシェーダを加速する
- ジオメトリシェーダを活用した新表現 〜モーションブラー
Chapter 6 DirectX 11のテッセレーション
- 現在の主流ゲームエンジンにおける3Dモデルの取り扱いの「無駄」とは何か
- テッセレーション技術の美点とは?
- DirectX 11のテッセレーション技術
- DirectX 11のテッセレーションを活用した実例
- DirectX 11のテッセレーションを活用した実例
- Column:代表的な3つのテッセレーションメソッド
Chapter 7 HDRレンダリング
- HDRレンダリングとは?
- HDRレンダリングの第一の効能 〜陰影がよりリアルになる
- HDRレンダリングの第二の効能 〜露出のシミュレーションが行える
- HDRレンダリングの第三の効能 〜まぶしさの表現が可能になる
- HDRレンダリングの歴史と動向
- HDRレンダリングのプロセス
- HDR対応テレビ/ディスプレイ時代のトーンマッピング
- Column:PS3におけるHDRレンダリングのトレンド
Chapter 8 水面表現の仕組み
- さざ波表現に見る水面表現の歴史
- 動的なさざ波 ~ベルレ積分によるフルインタラクティブな動的なさざ波
- 水面のライティング(1) ~フレネル反射
- 水面のライティング(2) ~反射と屈折
- 水に色を付ける
- 大きな波 ~ジオメトリレベルの波
- 水面表現の進化の方向性
- Column:最先端の3Dゲームグラフィックスにおける水面表現は?
Chapter 9 人肌表現の仕組み
- Half-Life 2で採用された疑似スキンシェーダ「ハーフ・ランバート・ライティング」
- コーエーテクモゲームスが採用した軽量型の疑似スキンシェーダ
- 表面下散乱によるスキンシェーダ
- ゲーム実装向けの画面座標系の表面下散乱手法
- SSSSと曲率依存型疑似スキンシェーダの軽量型ハイブリッド手法「PSS」
- 重要性を増してきた顔面アニメーションへの取り組み
- 眼球の表現の重要性
- Column:最先端の3Dゲームグラフィックスにおける顔面表現は?
Chapter 10 大局照明技術
- 大局照明の基礎
- 静的PRT
- 実際のゲームで採用された大局照明技術
- 画面座標系の大局照明技術
- 事前計算なしのリアルタイム大局照明技術
Chapter 11 トゥーン・シェーディング
- NPRレンダリングの基本形〜アニメ調表現:トゥーン・シェーディングとは?
- 輪郭線の描画
- Column:手描きテレビアニメ風を再現するためにあえてフレームを抜いた「リミテッドアニメーション」とは?